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 むくれてても可愛いんだけどな
© 市松 
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 R指定:無し
 キーワード:ケンカ/仲直り/キス
 あらすじ:ちょっとしたことで拓(たく)の機嫌を損ねてしまった稜(りょう)。サイト内の中編小説『鈴が鳴る』(完)の番外編です。
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相変わらず無言のままのチビをつれて帰る。

チビの好きな炭酸飲料をさしだし、リビングのソファに二人で座る。



「ほら、そろそろ何か言ってくれよ」

「………」

「たく」

「やっぱ、りょーくんは…」




もごもごもご。
いまいちはっきりしない拓の言葉。

だけど何となく何を言いたがっているのか分かった気がする。


「…拓、」


一口も口を付けないまま握られているグラスごと手をつかみ、反対の手で愛しいからだを引き寄せる。


「不安になった?」


揺らめく瞳に見つめられ、


「女とか綺麗とか今は何もかもどーでもいいんだけど、俺」


最近やっと許された唇にキスを落とす。


「拓しか見えてねーし」


あ、顔真っ赤。


「信じてくんねーの?」

「りょ…くん」

「ん?」

「うまくなったよね、俺をなだめるの」

「…は?」


憎たらしいそんな言葉とは裏腹に、ぎゅっと俺にしがみつく。


「あーあ。素直じゃねーの…」


でもそんなおまえが好きなんだよな、うん。

グラスをテーブルに置いて、抱きしめ返す。

「じゃ、仲直りのしるしに…」

チューいただきまーす。



ああ、幸せ。


END







2008/07/19
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