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探さないで
R指定:無し
キーワード:屋上、告白、一生懸命
あらすじ:長年クラスメートだけだった奴だけど、好きになっていた相手にいきなり告白され…
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「くそ、何処にいんだよ、あの馬鹿は」
俺は、勢いよく俺の前から姿を消した親友を捜し回る。
汗だくになるのなんか大嫌いな俺が、今はアイツの為だけに走っていた。
何で、こんな事になっているのかと、数時間前の事を思い出す。
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「好きだよ」
夕陽が綺麗な屋上での、いきなりの告白に唖然とした。
フェンスに身を任せながら、気を抜いて聞いていた告白。
親友だと思われていると思っていた奴から、両想いへの誘いに、俺は頭が真っ白になった。
「…………はい?」
間抜けすぎる。
お前はアホかとツッコミたくなる答え方だ。
「なんて、ね。ゴメン、忘れて」
普段から明るい奴のカラ元気に、違和感を感じる。
頭がついていかない中、俺は必死に言葉を紡ごうとするが、声に出ない。
俺も好き
それだけは言えたはずなのに、真っ白になりすぎて浮かばなかった。
告白の嬉しさと戸惑いが混ざって、何も言えない。
そんな俺の中での葛藤を知らずに
「じゃあ、ね」
と、いきなり走って逃げ出しだアイツ。
直ぐに追い掛けたけど、陸上部の足をナメてた。
帰宅部の俺で追い付くわけがなかった。
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「……疲れた」
もう明日で良いかなぁとか、思う度…別れ際に見せた涙顔がちらついた。
くそ、こんなの俺らしくねーのに。
アイツみたいなのなら、たくさんいんのに。
アイツが欲しい。
「頑張るか…」
アイツにこの溢れ出す気持ちを伝える為に。
《END》
2010/05/27
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