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出会い
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1]
アール
日々 生活を続けている 彼達は出会った
:F01B
:04/16 21:50
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2]
アール
第一話
「七回目・・」
ため息まじりにぼそっと裕也はそう言った.
それと ほぼ同時に 起立という言葉が耳に入り 裕也はゆっくりと立ち上がった.
「裕也 後でこい.」
暖かくも冷たくもないその言葉に 裕也はとまどった. 「はい」 そう言うと 中野先生はでていった.
「おい、裕也
何かしたんかよ(笑)」
「中野が呼び出すって 普通じゃねーよ ぜって〜」
「中野に告られたりして(笑)」
「それマジうける(笑)」
裕也は周りで飛び交う そんな言葉を 一気に聞いて 一つの大きな笑いで処理した。
『中野・・・何の用だろ』そう 思いながら職員室へ急いでないように見せかけながら 急いで歩いていった
:F01B
:04/16 22:25
[
3]
アール
「失礼します」
裕也はブレザーのボタンを閉めながら そう言って職員室に入った。
「あの〜・・・・」
「悪いな
きてもらって」「いえ・・はい・・大丈夫です」
「これ
裕也だけ記入もれしてたから」
『これかよ・・・』
「あ・・っすいません」
「ここで書いてけよ」
「あっ・・・はい」
「このペン使えばイイから」
「ありがとうございます」
「今日は電車 何回 走ってたんだ・・?」
中野先生は目線を裕也の書類を書く手にむけて 言った。
:F01B
:04/16 22:35
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4]
アール
「えっ・・・」
「よし、書けたな。悪いなわざわざ来てもらって」
そう言って中野先生は裕也に大きな封筒を渡した
:F01B
:04/17 10:24
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5]
アール
その大きな封筒を開いたのは 家に帰ってからだった。
裕也は封筒をきれいに開けて そっと中をのぞいた。
「えっ・・何これ・・」
「まじかよ・・・中野」
裕也は封筒を胸におしあてながら 窓をあけてぼ〜っと 見つめた・・
満月が中野先生に見えた
そんな自分を笑った
:F01B
:04/17 10:32
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6]
アール
そして一ヶ月後・・・・
「先生はくやしいです
本当に・・・くやしい」
そう 中野先生は教室を生徒たちを ぐるっと見渡しながらそう言った。
そして 少しだまりこみ ふと顔をあげていった。
「先生はこの学校でもう教える事ができなくなりました」
そういう 顔は必死に笑顔をつくろうとしていたが その目には涙が確かにあった。
「先生は君たちに出会って沢山のものを得ました。」
裕也はただ顔を見つめることしかできなかった・・
「先生はくやしいです。君たちにもっといろんな事を伝えたかったし。」
:F01B
:04/21 18:09
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7]
アール
「だから先生は最後に君たちにどうしても伝えたい事を伝えます」
「出会いを大切にしなさい」
「人はたくさんの出会いによって成長します。
意味の無い出会いなんて無いんです。
だから みんなは 出会いを大切にしていってください。」
先生はそう言って 涙を落とした
それと同時に笑って
「これが先生 最後の言葉になるって 何かカッケ〜よな(笑)」
「はい、以上」
先生はそう言って教室をでた。
:F01B
:04/21 23:39
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