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暗黒時代〜赤頭巾〜
by 相河道瑠  
R指定:無し
キーワード:赤頭巾 童話パロ
あらすじ:赤は欲情の比喩
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赤頭巾と狩人さんは固い愛情で結ばれていました。
二人の関係はお婆さんだけが知っていましたから、赤頭巾はお婆さんに逢いに行くと託つけては愛しい狩人さんとの密会を何度も繰り返し、狂ったように愛を確かめ合うのです。
しかし時の流れは残酷な物。やがて爛れた二人の関係は厳しい赤頭巾の母親に知られてしまいます。
勿論母親は賛成等しません。
花も恥じらう、美しく年頃の一人娘を、色男と言えど狩猟を生業とする荒々しい狩人なんかに渡したくないのです。
それに狩りはたいしたお金になりません。

「赤頭巾ちゃんと狩人の野郎はできてるんだとさ」

密告者である狼が余計な事を言ったばかりに、妙に現実的でありながら男女の交際に古風で慎ましいイメージを持つ母親は、正気を失ってしまいました。

「赤頭巾を殺しておしまい、あの反逆者の姑の息の根も止めてしまえ」

あとは、皆さんが考えた通り。

さて一番可哀相なのは誰かな?

@巻き添えを喰い、狼にまで食われた無実のお婆さん

Aふしだらな不良娘を持ってしまった堅実な母親

B愛する狩人を想いながら狼に犯された非処女赤頭巾

C愛する赤頭巾を苦しみから救う為、狼ごと撃ち抜いた悲劇のヒーロー狩人

D赤頭巾にひそかに想いを寄せ、性犯罪者に落ちぶれた哀れな狼


END




2007/01/21
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