返信する
宮伝説〜プロローグ〜
by 暗黒弓矢
R指定:無し
キーワード:創作・学園物・神話物
あらすじ:放課後の学校の裏山で起きた事件、本編のプロローグをお楽しみ下さいませ!
▼一番下へ飛ぶ
「おーい!そっちにボール飛んでいったぞ!一年の二人拾ってこーい!」
監督の声に、裏山の方に飛んでいったボールを拾っいに行く二人。
「もーっ先輩飛ばしすぎだよなーっ龍太!」
おとなしそうな感じの少年が言うと。
「飛ばすなら試合で飛ばせばいいよなぁマジ!あの先輩って試合じゃダメダメだよなーっ!心はガラスで出来てますなんて似合わねーっ!」
お調子者な少年が言う。
「龍太言いすぎ!」
「すまぬな健坊!」
二人の名前は、藤木健(ふじきけん)と二ノ宮龍太(にのみやりゅうた)、小学生からの仲良しコンビで現在高校一年生で野球部所属である。
「おーい!健そっちにあるか!」
茂みをあさる龍太の前で
「あっ!あったけどなんかやばいよ龍太!」
明らかに何かに焦る声
(ドサッ!)何かが倒れる音がした。
「なんた?どうした?ってげっ!!」
目の前には何かいわく有りげな祠がボールの貫通により壊れていた。そしてその横で健が倒れていた。
「おい!健?どうかしたか?!なんとか言えよ!健!おい!!!!!」
裏山の方から悲鳴がこだまする!二人が入って行って7分後の出来事だった、これが事件の始まりだった。
「リーン!」
電話が大きな家で鳴り響く奥から優しそうな顔をした少年が電話のもとにつく。
「はい、二ノ宮です!」
彼の名前は二ノ宮笙(にのみやしょう)高校二年生で生徒会副会長を務める秀才で成績は常にトップの生徒からも先生からも人気者な少年である。
「えっ!今なんてもう一度!龍太が?龍太が死んだ!!!!!!」
受話器を落とし、呆然と立ちつくし、沈黙の闇の中。ただ立ちつくし、時間だけがとめどなく過ぎていった。
気付くと病院のベットの上だった。
前には警察官とくたびれたコートを羽織った刑事と名乗る年輩の男性がいた。
この二人が言う事には、龍太の体内の血が一滴も残ってない変死を遂げていた事、藤木健くんはその近くで気絶はしていたけど無事である、と言う事だった。
私と龍太は、両親が仕事の都合で3年前から海外に行っているので、大きな家で二人暮しをしていた。
何かと古くから伝わる名家だったらしく儀式などがあり家を空けられないのも理由の一つではあったのだけど、今日からこの広い家にあの明るく活発で無邪気だった龍太がいない、目の前には冷たくなった変わり果てたすがたの龍太。
「どうして…。」
両親も明日には一時帰宅する事になった、すぐ帰らなくてはいけないらしいのだけど、こんな形で家族に再開することになるなんて、思ってもみなかった。
「兄らしい事あまりしてやれなくってごめん、絶対お前の仇はとるから、龍太!約束だから」
弟の前で誓ったのだった。
本編へつづく…
2007/02/19
▲ 始めに戻る
作者のサイト
編集
[←前][次→]
戻る