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暗黒時代〜白雪姫〜
by 相河道瑠
R指定:無し
キーワード:白雪姫 童話パロ
あらすじ:幸せなら、王子なんて要らないのです
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A国に、雪の様に白く美しい肌を持つ王女が居た。
肌が美しければ当然それが覆う顔も美しかろうと思われるが大変な思い過ごし。
白雪姫とは名ばかりの彼女は酷く醜い女だった。
だが自分を弁えていた彼女は、とても現実的で優しい女だった。
その反対を行くのは魔女である彼女の継母…かと思いきや実の父。彼は女は顔と思い込む暴君だったのだ。
彼を恐れ、『やがて白雪姫は殺されてしまうのでは』と考えた顔も心も美しい女王は魔法の鏡に相談をする。
「鏡よ鏡…彼女を助けてあげて…」
『でしたら女王様、王様が彼女に手を掛ける前に白雪姫様を城から離れた森に隠してしまわれては』
それは名案、善は急げと女王は真夜中、狩人に化け訳を話して彼女を森に逃がしてしまった。
翌朝から王様は酷く不機嫌で、腹いせに女王を虐めるになったが、これも白雪姫を守る為、女王は黙って耐えていた。
一方森に逃げた白雪姫
実の父が自分を愛して居ない事等大昔から知っていたのでさほど落胆しない。
歩いていると、やがて開けた場所にたどり着く。そこにはドワーフの小屋が建っていたのだ。
窓を覗くと、七人の小さなドワーフが楽しそうに食事をしている。白雪姫は空腹を覚えドアを叩いた。
「お願い私を此処に置いて下さい、どんな事でもするわ…」
図々しい願いとしりつつも、恐怖から身を潜める為、生きる為に彼女はプライドを捨て頭を下げた。彼女はとても頭の良い女なのだ。
白雪姫の必死な願いは叶えられた。それから彼女は元気に仕事に励むドワーフ達をサポートしている。
偶然な事に、ドワーフの国では白雪姫の容姿は絶世の美女に値するのだと言う。お陰で彼女は大切に可愛がられ、沢山の子供を産んだ。やがてそこは沢山の家族で溢れ、賑やかな街が出来上がるだろう。喜ばしい事だ、白雪姫は今までもこれからも、幸せに暮らして行くのである。
一方その頃、A国の王は魔女に暗殺され、民衆に見放された王国は唯朽ちるに任せているという。
END
2007/03/07
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