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はじめの一歩は平等に。(御幸→沢村←降谷)byダイヤのA
by みよ。  
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キーワード:野球、マガジン、ダイヤのA、BL
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「お疲れさまでしたぁー!」

青道高校野球部は今日も練習が出来るギリギリまで汗を流していた。

「今日の飯なんだろうな。」
「あー、中休憩で一回おにぎり食ったけどやっぱもうダメだ〜!」

「風呂入って汗流してー」

「…あー」

それぞれが思い思いに口を開きながら帰る中、
沢村栄純は道具倉庫に向かっていた。

「栄純君?食堂行かないの?」

「あ、春っち。あと、ちょっとだけタイヤ引こうと思って!」

小湊春市が声をかければ、沢村はまだ練習を続けるらしい。

「…あんま無理しちゃダメだよ?」

「おう!」

春市の心配をよそに、沢村は元気に答えた。



ガラガラガラ…

「…はぁ。
どうせ、御幸と降谷はまだ投げ込みしてるんだろうし…俺だけ呑気に飯食ってる場合じゃねーだろ!」

倉庫で一人呟くと、Myタイヤを掘り出す。
…といっても、タイヤは野球部の備品である。



ゴロリ、


「さて、と。」

準備を終わらせ、走りだそうとした時。


「おーい!沢村ァ!飯行かないのかぁ?!」

「ッ!?み、御幸先輩?」

「…。」

「あ、降谷も。…今日は早かったな。」

御幸と降谷が一緒に歩いてきた。



そして、2人は沢村の前に来ると。


じぃーー

ニヤニヤ。


「ん?なんだよ、二人してじっとみて…。てか、御幸先輩はさらにニヤつくなよ」
不思議そうに二人に問い掛けると、答えが返ってきた。


「沢村はさ、彼女、もしくは彼氏いた事あるか?」
「てか、今付き合ってる人いる…わけないか?」





沢村は御幸と降谷が言った言葉を反芻させると…


「はーぁ゙!!?テメーらなに言ってんだよ!!」

顔を赤くしながら、怒鳴り声を上げる。

「なー、どうなんだ?」

「ぐ、…んなの野球に関係ねーだろっ!」

詰め寄るように御幸が近づくと、プィと顔を反らす。
「…ふ〜ん。」

その反応をみた降谷は、意味深に声を出していると、

「それはつまり、
『一度も付き合ったことがなく、フリーで全てがお初』って事でいいんだな?」

「がー!!だったらなんだ!」

確認をとるように御幸に言われ、ヤケクソに沢村は答える。

顔を真っ赤にした沢村は、上目遣いで睨み付ける。

「お前ら…俺で遊んでんのか?」


「はっはっはっ!ちげーよ。スタートラインを同じにしようと思ってな!」


「は?」

御幸の言っている意味がわからず、間抜けな声を出すが…
そんな事お構いなしに、


「御幸先輩より先に…」
「降谷より先に…」




「「お前を落としてやる!」」

声をハモらしてそう宣言すると、御幸と降谷は沢村の左右の頬に…






ちゅ。


キスをした。


「……」


「動かねーな。」

「そうですね。」


フリーズしてしまった沢村を眺めていると、



パチクリ。



ペタリ。ペタリ。



ボン!


「な、ナ、な、何すんだバカヤロー!!」


瞬き→思考→両頬を触る→思考→顔から煙を出す→

を経て沢村はようやく、声を出し、脱兎のごとく走っていった。
…タイヤを引きながら。

「かーわーいーい〜vV」

「…御幸先輩に余計あげたくなくなりました。」

「俺だって、譲らねーよ?」
「…。」


そして、二人は食堂に向かった。







ズルズルズル----

「ん?でも、落とすって?あ、落し穴か。宣言する程精巧に出来たんかなー。気を付けないと!」


二人には残念だが、沢村には伝わっていなかった。

道のりは長い!


果たして、沢村を落とせるのか?
※注、もちろん落し穴じゃありません。



終?


2007/06/17
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