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ROUGE
by ケチョケチョ  
R指定:無し
キーワード:Dグレ夢
あらすじ:ラビが戦場で会ったのはアクマの女。そしてラビは奪われた・・・大切なもの。
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赤い口紅は男をたぶらかす。
        

ノコノコ付いて行けば呆気なく、さよなら、だ。                              


  
今の俺はその一歩、手前。              




                         ROUGE                     





初めて会ったのは、戦場。


やたら派手な奴がいるな、と思った。       

高いヒールと見えそうなくらいのミニスカートのイイ女。                           


特にその調った唇によく映える紅い口紅。                             


そして女も俺に気付いた。                                         
       
紅く塗られた口を歪めて笑った。         




そして、女は消えたが俺から一つ奪ったものがある。                                    

            







それは・・・心。                                                                            










「あら、また会ったわね。ストーカー?」                             



やはり今日も紅い口紅を塗っていた。       


派手さも絶えず、劣らず。                                                




「それが仕事だからさ。」                        




俺も余裕綽綽で答えた。               

          
レベル2のアクマ。


きっと死んだ皮の女は沢山の男をたぶらかしてきたんだろうな。                                                       


あ、今もか。                                                      






「じゃあ仕事、手伝ってあげるわ。」                                                       








―ドドドドド・・・                                                   







美しい女は醜いアクマへと姿を変えた。                              













「イイ女で強くて、それであってアクマなんて。」                                     








ラビがイノセンスを発動させて反撃する。       

                      
口にしかけた言葉を一度呑み込む。          

          
そして、高々と舞い上がりアクマの頭上まで上がる。


後は重力に身を任せて降下していく。                                           




アクマは頭上のラビに気付いたが、それも遅く。                                                                          


















「上等の女だよ。」               

            









さっきの続きの一言を言うと同時に攻撃を浴びせた。                                                            








―ドサッ                                                        







ボタボタと肩から血が流れ出る。         


パチパチと女の周りが燃えている。                                     


 







                  
「あ・・ら、あんた・・・死に、そうね。」                            





「お互い様で。」                                                    



醜い姿ではなく、元の美しい姿の女。                               

やはり紅い口は映え俺を魅了させた。          
                     
女はまだ生きていたが、もうすぐ消え去るだろう。             
            
女も分かっていたのか、遺言にも似たことを言った。                                  




敵の俺に。                                                                               









「ずっと、あたしの・・・こと好きだと・・思って、た。」                                             


絶え絶えの声で言った。                         






「お互い様で。」                            









「だから、ヤラれ・・・ちゃったのかな。」                                                    



女は消える寸前で呟いた。                                                













「好きよ。あい・・・して・・る・・・」                                                      












―ドンッ!!                                                      









アクマの女は爆発し、ラビは探索部隊の仲間に助けられ直撃をまぬがれた。                                                                          







「お互い様で。」                                                    




ラビの頬を涙が伝う。              


心は奪われたままだったから。            

          
名前も知らないアクマの女に。                                                                                  






もう消えてしまった君だけど、イイかな。        
                     
挨拶くらいしないと失礼だろう。                                                                                                                    









 
「さよなら。」






2007/10/29                   

こんな駄文極まりない文を読んで頂き、有り難き幸せです!         

普段からこんな感じのユルユル系のものを載っけてます。          

裏無しですが、お気に召しましたら、是非お立寄り下さい。


2007/10/29
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