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小さなお家
by 菜佳沙  
R指定:無し
キーワード:初恋
あらすじ:ある時代たぶん明治ぐらい ある青年は恋をする。 だけど悲しくその恋は溶けるように失くなってしまう。 淋しい話です。
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狭い中、馬車がいきかう道
青年は歩いていた。
仕事帰りで疲れ果て、西洋風の建築物に夕日があたり、みな朱色に染め上げる。

ふと青年は一軒の家に目が止まった。そこはまるで、静まり返ったような場所でまるで街と馴染んでいない。空き家のようだ。
青年は好奇心から空き家にはいった。空き家のわりには割と綺麗な部屋だった。だけど一つ気になることがある。それはドアがないことだ。
普通、各部屋には扉があるものがなかったのだ。しばらくして、ドアのある部屋を見つけた。
青年はドキドキした気持ちでドアをあけた。
ギィィー
軋む音がするドアは簡単にあいた。期待した財宝はなかったけど代わりに人がいた。
そのは綺麗な女の人だった。艶やかな黒髪を結い上げ薄朱色の着物をきて、夕日に染められ机に座っていた。
目があうと青年は赤くなり固まってしまった。
「ここには、幽霊はいませんがこの家に用事ですか」

「すみません。空き家だと思っていたものですから、ついつい中に入ってしまいました」
「そうでしたか。ここには私だけしかすんでませんが、肝試しとして子供たちがよくくるんですよ」
青年と女性は少しはしをしました。そして青年はまたくること約束しました。
青年はそれを機に屋敷に通いました。
女性とあうと、よい夢を見たような感じになり、青年を幸福にさせました青年は恋をしたのです。
ある日、青年は女性にプロポ-ズしました。ですが女性はなかなか首を縦に振ってはくれません。その日の帰り、屋敷から出て来た青年にお婆さんはいいました。
「あんたその家は幽霊がでるよ。絹子というなのね」青年は驚きました。お婆さんは、孫がいたそうだけど、早くに亡くしその子の名前が絹子だった。絹子の写真は青年が今あった女性と、瓜二つだった。
次の日、青年は絹子さんをといつめた。
絹子さんは顔をゆがめて泣いていた。
「ごめんなさい。私も恋がしたかった。
だけど恋がこんなに苦しいものだとは知らなかった」

青年は消えていく絹子さんにもう一度伝った。
「愛してます」
絹子さんは微笑みながら消えていったまるで青年の恋のように空気に溶けてしまった。
あなたのことはきっと忘れられないだろう。きっと・・・・


2008/01/08
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