</font>や</b>の記載忘れがあるとページ表示の崩れなど様々な問題が発生してしまいますのでご注意願います。

名前の重複は不可です。検索機能を使って既存PC様や記載されたNPC様のお名前と被っていないか事前に確認してくださいますようお願い申し上げます。
名前の重複不可は愛称も含まれます。PC名簿の確認もお願いします。


投稿


[ 1 ] カミークム・フィガルェセナ・ニアル=ドルラプコス
By 雅灯

PC設定の詳細、既知関係等。随時追加。


 ◆
  ◆Last Update:2022/10/26 NPC:両親項目追加
 ◆


【項目】
>>02 既知関係
>>03 竜狼大公
>>04 冒険者活動
>>05 来歴 ※途中まで
>>06 NPC:両親
>>07 NPC:竜狼大公家
>>08 裏設定
●>>  行動記録 ※ページ調整により一時除外中

【個別既知】
>>09 ラーラシェリーツァ・エセルハリス様
●>>  アティシア様(アリティア・ステラ・フォルテラ様) ※準備中
●>>  ラピスネル様 ※準備中
●>>  エルブレオ・リロイ・シュヴァルツ様 ※準備中
●>>  松様 ※準備中

【ひとりごと】
「竜狼大公家」は便利屋だし、たぶんコント担当だと思う。


** 投稿日時:2022.02.17 19:08 ** [ 編集 ]
[ 2 ]
By 雅灯


 ◆
  ◆既知関係
 ◆



【全体】
どなたでも制限なく既知として扱っていただける情報。
顔を含めて知っている・話に聞いたことだけはある等、ご自由な味付けをどうぞ。

●現シュヴァルツ帝国宰相
●現竜狼大公家当主
●名前・公称年齢・公称種族
●竜狼大公家の役割「皇家の守護者かつ監察者」


【シュヴァルツ帝国役職保持者】
募集されている帝国の役職(宰相補佐官及び少将以上)に就いている方は制限なく既知として扱っていただける情報。
一般官吏・一般兵の方の場合、確定情報としてではなく、噂程度の既知であれば問題ありません。

●竜狼大公家の分家出身
●パレンピラの機能(対外的なもの)
●雷息吹・霊咆哮の能力(対外的なもの)


【冒険者関係の情報を知る方】
ギルドで冒険者の噂を聞いた・依頼をしたことがある・一緒に仕事をしたことがある等、冒険者関係で理由付けがあれば既知として扱っていただける情報。
顔を含めて知っている・話に聞いたことだけはある等、ご自由な味付けをどうぞ。

●冒険者クムガ=竜族
●冒険者カミナ=狼族
●それぞれの能力(対外的なもの)


【個別相談によるもの】
個別に既知関係を結ばせていただく方のみ、既知として扱っていただける情報。
基本的に「秘密」に該当するため、どの情報を既知とするかはご相談。

●初代皇帝の親友兼相棒本人
●竜狼大公家の始祖本人
●本来の種族・年齢・能力
●宰相カミークム=冒険者クムガ=冒険者カミナの繋がり
●両親のこと
●約3000年前当時の愛称「カミィ」
●本来の名前「カミークムアッシス」(初代皇帝関係者のみ)


** 投稿日時:2022.02.17 19:09 ** [ 編集 ]
[ 3 ]
By 雅灯


 ◆
  ◆竜狼大公
 ◆



【竜狼大公ニアル=ドルラプコス】
初代皇帝と共に戦場を駆け、その戦いをよく輔けた親友兼相棒を始祖とする大公家。
帝国の建国時、それまでの功に報いるという名目の下に叙爵。ニアル=ドルラプコス家が建てられる。
後に初代皇帝の娘である第三皇女が降嫁。その後も数代に一度は皇女の降嫁を受け、皇家との血の繋がりを保っている。

大公位は、初代皇帝がカミークムのことを「自身に近しいもの」として内外に示し、他の貴族家と差別化することを意図して贈ったもの。尊称として用いられ、本来の意味(皇子や国家元首が使用)とは扱いが異なる。
その点も含め、竜と狼の二つの姿で初代皇帝を背に乗せる始祖の姿に因み「竜狼大公」と呼び習わされるようになった。


【皇家の守護者かつ監察者】
平時においては貴族的な権力から一切の距離を置き、基本的に国の執政に関与することはない。
しかし、皇室典範には「皇家の守護者」かつ「皇家の監察者」としての地位が明記されており、不可侵の権限を保証されている。

「皇家の守護者」は文字通り皇家を護る者であり、有事の際には皇家の盾となり剣となる。
基本的には宰相職に就くことで執政の補助を行うが、必要となれば武力行使をも辞さない。皇帝と国家の意思がぶつかり合った場合にどちらを優先するかという問いに対し一寸の躊躇なく皇帝を選ぶ存在であり、他者による帝国の支配を許さない。
竜狼大公家にとって最も優先するべきは皇家、更に言えば初代皇帝の血脈であるとされている。

「皇家の監察者」は、皇家を護る者であるからこそ「皇帝としての正しさ」を苛烈に求め、皇家を監視する者。
国や民を思わず帝国を荒廃させようとする昏君に対しては諫言を辞さず、状況が改善しなければ弑逆の末に首を挿げ替えることすら厭わない。
あくまでも「皇家の守護者」であり「帝国の守護者」とはなりえない竜狼大公家ではあるものの、皇家を通して国家を護る者であることもまた事実である。

現在までの約3000年間で大公家出身の宰相が立ったのは数度で、直近では100年余り前のこと。
フォルテラ聖王国を除く英雄達の国が斃れる中、シュヴァルツ帝国が存続を実現した要因の一助を担っている。


【初代皇帝と始祖の約束】
永きに渡る帝国の安寧を望んだ初代皇帝と始祖との間で交わされた約束に基づき、皇家を護り続ける竜狼大公家。
その本当の役割は、数十年単位のサイクルで年齢を操作し人間に擬態する「真の守護者兼監察者」たる始祖本人のための隠れ蓑である。
今までに輩出された竜狼大公家出身の「宰相」は全てカミークム自身で、名前に関しては「宰相となる際には始祖の名を継ぐ習わし」があることになっている。

宰相職に就くのは、「有事の際」に皇帝と国家の意思統一に齟齬が生じることを防ぐため。私利私欲による権力闘争を排し、「守護者」として皇帝の後ろ盾に立つことで不要な足の引っ張り合い等を最小限に抑える意図がある。当然、「監察者」としての立場も忘れることはない。
先帝の突然の崩御等により幼帝が立つ場合には摂政職を兼ねる。

政情の安定と同時に職を辞するのは、初代皇帝との約束の一部。
主に長命種が暮らすフォルテラ聖王国とは異なり、シュヴァルツ帝国は人間がその大半を占めている。また、ある程度一定な運用を続けた方が効率的な軍部と違い、政治とはその時々に合わせた多様な視点が必要となる流動的なものである。
初代皇帝との相談の上で結論したこの考えに基づき、あくまでも「人の手による人の支配」を続けさせるため、人間への擬態を継続している。


【成員】
建国期に初代皇帝の娘である第三皇女を娶って生まれた子の子孫全てが竜狼大公家の成員。婚姻によって外に出すことはせず、必要に応じて婿や嫁を迎え入れる形で分家を建てている。
基本的に貴族的な暮らしはしておらず、レトナーク山脈にほど近い場所に持つ所領に居を構える。本家の当主ですら夜会等への出席は必要最低限。
武力行使が必要な場合に備えた騎士団、生活を支える農業や畜産業、物資調達のための商会経営、予備兵力兼臨時収入源である冒険者等々、適性に応じてそれぞれの役割を果たしている。
約3000年の間に一つの大きな村を形成済みで、牧歌的光景が広がっている。

成員に対しては本家の当主によって契約魔術が行使され、その条項は「始祖の秘密を外部に漏らさない」「必要時には竜狼大公家の成員としての責務を果たす」「いかなる権力とも利害関係を持たない」という三点。
これを受けていない者はカミークムの正体を知らないだけではなく、竜狼大公家の成員として認められない。
子供が誕生した時や外の人間との婚姻時等新たに人が増える際の他、成員以外でも必要に応じて「秘密保持」の魔術だけ行使することがある。
魔術さえ受けていれば他に行動の制限はなく、基本的に自由。

最初の婚姻以来、カミークムが子を成したことはなく、竜狼族としての血はほとんど薄まっている。
基本的に人間との婚姻を中心に続けられてきたため、成員の大半は普通より少し長命で頑健な程度のほぼ人間。
中には他種族との婚姻をした者もいるが、あまり多くはない。


** 投稿日時:2022.02.17 19:09 ** [ 編集 ]
[ 4 ]
By 雅灯


 ◆
  ◆冒険者活動
 ◆



【基本情報】
帝国が安定しており「皇家の守護者」の権限を発動する必要がない“人生”では、他の成員と同じく竜狼大公家の一員として役割を担う。年齢・種族・生死の誤魔化しがしやすいため、大抵の場合は冒険者になることが多い。
それなりの頻度で継続的に使用している固定の姿は2種類程度だが、その他にも必要に応じて年齢操作・変装を駆使し、短期間の活動等もしている。


【冒険者クムガ】
外見年齢60歳程度。身長の変化なし。
竜族を自称。角を常時発現。穴開きフードが付いた魔術師ローブを着込み、鼻から下を隠す布を着用。
戦闘時には角はもちろん、フラッテース一本を最も長い状態で杖として使う。
雷属性の魔術師として活動。雷息吹を中心に霊咆哮も使用。
高ランクのベテラン冒険者。ほぼ引退気味で時折しか現れない。
姿を継続的に使用している期間は最長。
フォルテラ聖王国を拠点としている。


【冒険者カミナ】
外見年齢15歳程度。身長165cm。
狼族を自称。狼耳と尾を常時発現。尾を出す穴を開けた身軽な軽装に身を包み、ゴーグルを着用。
戦闘時には必要に応じて爪や牙を発現する他、最も短くしたフラッテースを二刀流で使う。
近接職のシーフとして活動。霊咆哮は足止め程度の使用のみ。
低ランクだが期待の新人。ギルドにはちょくちょく顔を出す。
現在の“人生”において宰相職に就くにあたり用意した姿。
シュヴァルツ帝国を拠点としている。


** 投稿日時:2022.02.17 19:10 ** [ 編集 ]
[ 5 ]
By 雅灯


 ◆
  ◆来歴
 ◆



【誕生】
『ミシュドガル戦役』の勃発よりも更に昔、ハイエルフ達の叡智が高度な文明を築き始めようとしていた黎明期。
当時はまだ呼び名がなかった神世の気配漂う荘厳な山(現在のレトナーク山脈)の奥深くにて、雷竜ガールと霊狼セーナの子として生を受ける。
異種でありながら番った両親それぞれの種の姿と力を併せ持つ異端の子供ではあったが、双方の一族からは温かく迎え入れられ、旧い言葉で「父ガールと母セーナの息子」という意味の「フィガルェセナ」と呼ばれるようになった。


【隔絶】
俗世から切り離された世界に生きるフィガルェセナ達の一族は、人の姿をとる生き物を人間もハイエルフも魔族ですらも等しく、「小さき者達」として認識していた。
好奇心が強く悪戯好きな子供でもあったフィガルェセナは、ある日一人で山を下り、人里へと迷い込む。突如現れた巨大な竜に逃げ惑う「小さき者達」の姿は、フィガルェセナにとって生まれて初めて見る不思議なもの。その反応の意味を理解することができず、興味を惹かれるままに近付いてしまう。
追い詰められた人々が武器をとったのは致し方のないことだったが、突然傷つけられ逃げ出したフィガルェセナの心には「小さき者達」に対する恐怖が刻み込まれることになった。
以降、フィガルェセナは「山を下りる=怖い小さい生き物に襲われる」と思い込み、山の奥深くに引きこもって過ごす。両親や仲間達に誘われても頑として首を横に振り、外の世界に出ることは一切なかった。


【運命】
『ミシュドガル戦役』が勃発し、魔族の猛攻にカルドニア側が劣勢に追い込まれたある時。
魔に抗するための手段を探すため、古くから神霊の御魂が宿ると言われてきた霊峰に一人の青年が訪れる。

後の世にシュヴァルツ帝国を建国し、初代皇帝となる五英雄の一員──蒼き英雄。

当時はまだ普通の青年であった彼が人の身で入り込める限界域と言われる荘厳な滝の先へと辿り着いた時、その上流で水浴びをしていたのが、狼の姿のフィガルェセナだった。


【邂逅】
滝を登って現れた「小さき者」の姿に、過去の記憶がフラッシュバックしたフィガルェセナは咄嗟に逃げ出そうとする。しかし、麓の村に伝わる霊狼の姿と大きく異なる漆黒の狼体を見咎めた初代皇帝の「何故ここに魔物が」という言葉に、思わず足を止めてしまう。
あんまりな勘違いにかつての恐怖をさて置き憤慨したフィガルェセナは、自身が言葉を発したことに呆気にとられている青年に猛然と抗議する。怒涛の勢いで語られる己が雷竜と霊狼の合の子であるという説明を最後まで聞き終えた初代皇帝は、一度力強く頷いた後、にっこりと満面の笑みを浮かべてから即座に頭を下げ謝罪した。
謝られたのはもちろん、それ以上に、「小さき者」から好意的な感情を向けられたことに驚愕したフィガルェセナ。許しを得るや目を輝かせて質問攻めにしてくる青年に思わず気圧されてしまいながら、同時に、以前見た人々のどれとも違う反応に元来の好奇心が刺激される。
そうしてフィガルェセナは、その場で野宿の支度を整える初代皇帝に請われるまま、一昼夜を共に過ごすこととなった。


【参戦】


【仲間】


【名前】
ある日のこと、両親が我が子を呼ぶ声を聞いていた初代皇帝が、思いつきで持ちかけた提案。自分達も「フィー」と略して呼んで良いかという趣旨のそれに、フィガルェセナはきょとんとして瞬いた。

「俺はお前の子供じゃない。息子と呼ばれるのはおかしい」

仲間達はそこで初めて、彼の名だと思っていたものが単なる呼びかけでしかなかったという事実を知ることになる。
同時に、居合わせたガールとセーナから
 ●フィガルェセナの正しい意味
 ●ガールとセーナが互いを名付け合っていること
 ●名付けの持つ意味(裏設定参照)
の説明を受け、驚きを露わにした。

その日の夜、初代皇帝と共に幕屋に引き上げたフィガルェセナは、二人きりになるのを見計らって自分に名付けをして欲しいという願いを口にする。
基本的には番となる相手と名付けの交換をすることが多いとは言え、必ずそうしなければならないという決まりがあるわけではない。何よりも重要なのは「自分自身が望む“特別”」に名付けを受けることであり、フィガルェセナの本能は、自分にとってのそれが初代皇帝その人であることを確信していた。

そうして初代皇帝により名付けられた本来の名、カミークムアッシス。
旧い言葉で「最愛の友」という意味のそれを得たことにより、フィガルェセナ──対外的にはカミークムと名乗ることになった幼い竜狼は、成体に至ることとなった。


【暴走】

【形見】

【決戦】

【終戦】

【叙爵】

【現在】



** 投稿日時:2022.02.17 19:10 ** [ 編集 ]
[ 6 ]
By 雅灯


 ◆
  ◆NPC:両親
 ◆



【雷竜ガール】
故人。有史以前の生まれ。カミークムの父。
竜体時の姿は黒い竜鱗に銀色の眼球と紅蓮の虹彩、瞳孔は縦。体長15m程。
人化時は黒の短髪に銀眼、一重の垂れ目。左の眉の辺りと頬に傷があり、顎髭を生やしている。身長198cm。サイズ可変の魔導具の足輪を身に着けている。
雷竜の一族の長であり、元々は現在のルトナーク島の基となった群島に棲んでいた。気ままに空を飛んでいた際にレトナーク山脈を訪れ、偶然見かけたセーナに一目惚れ。猛アタックで口説き落とした後、一族を引き連れての移住を敢行する。
基本は温厚で紳士的。セーナを溺愛しており、完全に尻に敷かれている。その愛の重さ故に妻を害されることへの苛烈さは尋常でなく、番ったばかりの頃は雷竜の伝説にある嵐を呼ぶ個体そのものの潜在能力を暴走させてしまうこともあった。


【霊狼セーナ】
故人。有史以前の生まれ。カミークムの母。
狼体時の姿は白い毛並に金色の眼球と蒼穹の虹彩、瞳孔は丸。体長は可変。
人化時は白の長髪に金眼、二重の吊り目。右の目尻に泣きぼくろがあり、八重歯が尖っている。身長168cm。サイズ可変の魔導具の足輪を身に着けている。
霊狼の一族の一員だが、他種族に見初められて番ったことで序列からは外れている。群れの仲間達のために狩りに出た際に山麓へと下り、湖畔に飛来したガールに出会う。突然の求愛を当初は警戒したが、なんだかんだと絆されて受け入れる。
気っ風のいい姐御肌。母性本能が非常に強く、深い愛情で他者を慈しむ。自分がガールに護られるだけの存在になることを良しとせず、その傍らに並び立つために自らを高め夫が有り余る力をコントロールすることができるように支えていた。


【関係】
ガールの方が年上だが、基本的な主導権はセーナにある姐さん女房の図。積極的に尻に敷かれにいっていたとも言える。
二人で群れを離れては世界のあちこちを訪れていたが、基本的に「小さき者達」の営みにはなるべく関わりを持たないように気を付けていた。元々が巨体であるため他者とのコミュニケーションの際には人の姿をとる。息子が生まれ、連れ出そうとしても頑なに引き籠もるようになってからも、世話を一族に任せて二人の時間を作っていた。
傍目にはガールの重過ぎる溺愛ばかりが顕著だが、セーナはセーナで嫉妬深いところがあり、ガールが知らない女性と接触した際には逐一問い質すという儀式がある(元来の性格がさっぱりしているため後には引きずらない)。要するにラブラブ。ことあるごとに見せつけられる息子はわりと食傷気味だった。


【一族】
雷竜も霊狼も一族としての序列や纏まりを有してはいるが、国や組織を形成しているわけではなく、あくまでも獣の群れとしての集団。

ガールは一族の長ではあるもののその役割は主に弱い個体(幼い・老いた・怪我をした等)の庇護であり、雷竜全てを統率しているわけではない。当然群れから離れて行動している個体も多数存在し、互いの動向は基本的に感知していない。レトナーク山脈への移住も最も大きな集団がその居を移したということでしかなく、元の群島に残った者もいる。雷竜は特に飛行能力に優れるため行き来が容易なこともあり、個人主義的な側面が強い。

セーナは一族の序列からは外れたものの基本的な役割(狩りや幼い子供の世話)は変わらず担っており、夫と行動している時以外は霊狼としての統率に従っている。霊狼は種族的な特性から子育てを集団で行うため一族の繋がりが強く、清浄な空気を好む性質もあり山を離れることが少ない。そもそもレトナーク山脈でのみ生まれるため、全ての霊狼は同一の群れに属している。成体になった後に単独行動をする個体もあるが、帰属意識は高い。


【参戦】
初代皇帝に助力を請われ、また息子の身も案じたガールとセーナは、自らも『ミシュドガル戦役』に参戦することを決める。そもそも、当時まだ自身の名を得ていなかったフィガルェセナはあくまでも幼体であり、独り立ちが許される状態ではなかった。
しかし、一族の長としての役割を担うガールが戦死した場合に備える必要があったことから、セーナ共々即座に群れを離れることは難しく、他の一族からも志願者を募ることになった。結果、雷竜からは若く血気盛んな数頭が、霊狼からは面倒見が良く霊気を操る術に長けた数頭が先行してフィガルェセナに同行。また、後々遅れて参戦する個体もいた。
数週間の後に合流して以降は息子が初代皇帝と共に身を置く前線部隊ではなく、後方支援部隊に所属。後に初代封印の聖女となる少女を守護することとなった。


【最期】
『ミシュドガル戦役』において幾度となく存在した、カルドニア側が劣勢へと追い込まれる戦い。その中でも五指に入る激戦の一つと伝わる混戦の最中、二人揃って命を落とす。

後に初代封印の聖女となる資質を見出し、魔皇帝に対する切り札たり得ると判じた少女を守護するために傍らに侍っていたセーナは、混乱に乗じた後方からの奇襲に逸早く反応する。後方支援部隊として多くが戦闘経験の浅い面々に仕掛けられた攻撃を咄嗟に狼体を巨大化させることで防ぎ切り、深い手傷を負って戦闘不能に陥った。
上空から奇襲部隊に雷を落とし、戦線を押し戻す夫に後を託して下がったセーナは、少女の手当てを受けることで一命を取り留める。
しかし、戦力の回復を担う要の存在に気付いた魔族の一人が、僅かな隙を衝いて少女を襲撃。振り下ろされる刃を自らの身で受け止めながら相手の喉笛を食い千切ったセーナは、敵を排することに成功するものの致命傷を負うこととなった。
その場に崩れ落ちるが即死には至らず、霞がかる意識の向こうで猛る夫の嘆きを聞きながら、細い命を辛うじて繋ぐ。最期までガールの帰還を待ち、寂しがり屋の竜が瞼を下ろすのを確認してから、ゆっくりとその目を閉じた。

最愛の妻が凶刃に斃れるところを上空にて目の当たりにしたガールは、果てのない絶望に理性を喪失。咆哮を上げ、奇襲部隊の残党を全て雷撃で討ち果たした後、その身に宿る潜在能力を暴走させながら魔皇帝軍の本陣に特攻する。味方をも置き去りにする強襲の末、雷竜の伝説の再来を招いた。
最終的にはガールが呼んだ嵐が齎した目の前が見えなくなるほどの雷雨により、魔皇帝軍が撤退。カルドニア側は辛うじて壊滅を免れる。
が、生物の理と限界を超えるほどの力に代償がないわけはなく、迸る雷撃で無数の魔族を黒焦げにしながら飛び込んだ敵本陣中央にて、唐突に飛行の制御を見失う。あえなく墜落し、好機と見て殺到した魔族の一斉攻撃に晒されて致命傷を負った。
今にも討ち取られるというところで一層激しさを増した嵐に助けられ、命からがらの脱出を果たすと、最期の力を振り絞って己を待つ妻の元へと帰還。二人が守護した少女に見守られつつその巨体を虫の息のセーナの傍らに横たえ、愛おしい狼と鼻先を触れ合わせながら共に息を引き取った。


【亡骸】
二人の亡骸はカミークムの意向によって素材として提供され、一部をカミークム自身を含む特別な人物のために、残りをハイエルフの研究者達に委託する形で、余すことなく活用された。
これは雷竜と霊狼に共通の死生観によるものであるため、他の参戦した個体で戦死した者のうち、亡骸の回収が叶った分については同様に扱われている。
が、二人の素材活用に関しては少女の心情への配慮から詳細が伏せられており、表面上は亡骸を霊峰に埋葬したことになっている。

後日、二人の亡骸の一部を使用した守護の魔導具と、二人が常に身に着けていた揃いの足輪が、カミークムから少女へと贈られた。足輪は二人の遺品として、少女の手によりリントヴルム大森林の聖域に埋葬されている。


** 投稿日時:2022.02.17 19:10 ** [ 編集 ]
[ 7 ]
By 雅灯


 ◆
  ◆NPC:竜狼大公家
 ◆



【フロールア・モス・ニアル=ドルラプコス】
故人。帝国初代皇帝の第三皇女にして竜狼大公家初代当主夫人。
金の髪は背の中ほどまで伸ばしており、勝ち気でぱっちりとした二重の翠眼。左顎にほくろがある。身長160cm。
父皇帝の親友兼相棒であるカミークムのことを幼少期から慕い、その妻の座を勝ち取った押し掛け女房。思春期を迎えるなりカミィと結婚できなきゃ死んでやると父親を脅していたとかいないとか。16歳になるや否やニアル=ドルラプコス家に降嫁した。
当初は色恋沙汰の情緒など持ち合わせていない上に子供扱いしてくる夫にあしらわれてばかりいたものの、ありとあらゆる手管を駆使し、20歳を過ぎる頃には名実共に夫婦となる。その後は穏やかに愛を育み二男一女をもうけ、能力を使用して見た目だけでも共に老いてくれるカミークムに看取られながら幸福に生涯を閉じた。
情熱的かつ大胆な性格で、頭の回転が早い。現在に至る竜狼大公家の仕組みの原型を築き上げた女傑。


【ティエン・サピア・ニアル=ドルラプコス】
28歳。本家筋の嫡男。カミークムが「皇家の守護者」としての権限を行使しなければ竜狼大公家の当代当主となる予定だった。未婚。本家筋であるため周囲からせっつかれている。
金の短髪、前髪はセンター分け。垂れ気味の碧眼はカミークムと同じ奥二重。身長170cm。
現在は“内向き”の仕事に集中しており、領地経営や各成員の管理に関する一切を取り仕切っている。通常時は当主の兄弟姉妹や分家筋から適任者を選んで任せるものを担った形。その中には大公家独自の諜報機関の統率も含まれ、カミークムの懐刀として日夜奔走している。若干振り回され気味なのは否めない。
真面目で几帳面な切れ者だが人前に出ることをあまり好まず、子供の頃から当主就任を憂鬱に思っていた。始祖が動いたことによってその必要がなくなり、正直ホッとしている。
訓練は受けているものの根本的に身体を動かすことは苦手で、戦闘能力は最低限。代わりに知能指数が非常に高い天才で、専門的な研究者達の話にもついていけるほどの頭脳派。


【クゥート・スム・セリィ=ドルラプコス】
32歳。分家筋のセリィ=ドルラプコス家当主弟。前当主の次男。カミークムの専属護衛。未婚。跡継ぎではないのをいいことに独身貴族満喫中。
青灰の短髪、オールバック。肌が褐色で、一重の細目に黒の三白眼。右の眉の一部がなく、鼻の上に一文字の傷痕がある。銀のリングピアスを着用。身長187cm。
帝国の宰相職を担う竜狼大公家の当主であり、表向きは人間であるカミークムに専属護衛として付き従っている。正直護衛いらんだろと思わなくもないが、下手に本来の力を見せ過ぎるわけにはいかない事情も理解しているため任を疎かにすることはない。脱走やらお忍びやらで姿を消しがちな護衛対象に日々頭を悩ませている。
寡黙なポーカーフェイスで始祖の首根っこも容赦なく押さえる剛の者。年下の主になるはずだったティエンのこともそれとなく気にかけている兄気質の持ち主。
咄嗟の盾役には最適な自身の肌を硬質化させる能力を持ち、カミークムのものと似た性能のピアス型魔導具に護衛に必要な武器や道具を収納している。
セリィ=ドルラプコス家は代々当主の護衛を輩出している分家。他種族を多く迎え入れることで特に頑健さに優れた身体能力を持ち、長命な者も多い。


【トールカ・メル・ウムア=ドルラプコス】
プロフィールはPC名簿及びトールカPC設定参照。


** 投稿日時:2022.02.26 22:54 ** [ 編集 ]
[ 8 ]
By 雅灯


 ◆
  ◆裏設定
 ◆



【名付け】
霊狼の一族の習性、かつ、種族としての特性に関連する。

そもそも霊狼とは、非常に霊的な属性を持つ種族である。
基本的にその存在においては“自らの意思”への依存度が高く、これが確立する前の霊狼は“個”があやふやで霊的であり、世界への定義が不安定な状態となっている。
特に生まれたばかりの個体においてこれが顕著で、自らの意思が確立する前の霊狼は周囲の影響を極端に受けやすく、その存在が容易に変質してしまうことすらあるという。

このため霊狼の一族では、未熟な個体を“個”として扱うことを避け、“確立した意思を持つ存在に庇護された存在”として定義付けることにより、一族全体で守るようになった。
カミークムの「フィガルェセナ」にあたる「両親の名前+息子または娘」という呼び方は、与える影響を最小限にしながらその存在を守るための、典型的な方法である。

成長した霊狼は、自らの意思によって望んだ時、“特別”と定めた相手からの名付けを受けることにより、世界に“個”としての存在を確立させる。
この時までその個体は幼体であるとされ、一族から一人前として扱われないが、そもそも霊的で、肉体も成長はするが老いることはない。

一部の例外を除き、大抵は番を得る際、番同士で名付けを交換することで名を得る者が多い。
なお、ガールは元々自身の名を有していたが、セーナと番うにあたり霊狼の習性に倣って名付けを交換し、名を変えた。曰く「最愛の妻に名付けてもらえるなんて最高のご褒美でしかない」とのこと。

また、カミークムは自身の子供が生まれた際、霊狼の種族特性により存在が確立しにくくなることを憂い、あえて他種族と同様の名付けを行うことでその存在を変質させた。これにより子孫には霊狼の因子が表出しにくくなり、カミークムのような極端に長い寿命を持つ者も生まれなくなっている。


【名の持つ意味】
自らの意思によって“特別”と定めた相手から受ける霊狼の名付けだが、当然、その名が持つ意味と影響は非常に大きい。

“個”としての存在そのものを定義するものであるため、名を知られるということは、自身の存在自体を預けることと同様の意味を持っている。
このため、名付けによって得た本来の名は、名を得た本人と名を与えた“特別”との間でのみ共有される「秘密」として扱われる。
対外的には本来の名から抜き出した一部を名乗り、互い以外の人物には決して明かされない。

この「秘密」が絶対に守られると信頼できる相手であるからこそ“特別”に定めることができるとも言え、例え裏切られても後悔しないほどに特別であるからこそ名付けを望む相手たり得るとも言える。

当然のことながら、名そのものや言葉の意味が与える影響は他と比べるべくもないほどに大きい。
そのため名付ける側は、「どのような存在として在って欲しいか」という願いを込めた名を考えることとされている。


【死生観】
雷竜と霊狼に共通するものとして、「死んだ者は生きる者を生かす糧となる」という認識が根底に存在する。

死者の魂は天に昇りやがて巡るが、肉体はその旅路に同行することはできない。その存在は己にのみ属するものではなく、他者と共に在るために必要な殻のようなもの。
故に魂が抜けた後の肉体もまた他者のために在り、生きている者が役立てることこそが最も望ましい供養の形であると考えている。

これに基づき両一族においては、亡骸が遺す様々な素材を余すことなく活用することにより、死者への餞とし続けてきた。

『ミシュドガル戦役』に参戦した者達においてもこの考え方は同様であったが、戦場という特殊な状況下、亡骸の回収が叶わない(敵陣で亡くなったり損壊が酷かったりした)個体も多く存在した。
そういった個体については、終戦後、カミークムが両一族の長と共にレトナーク山脈の山頂へと登り、三者による弔いの咆哮を手向けている。


** 投稿日時:2022.02.26 22:55 ** [ 編集 ]
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By 雅灯


 ◆
  ◆ラーラシェリーツァ・エセルハリス様
 ◆



護国の片翼、信頼する同志。そして、共に歩み続ける友。
永い時間を分かち合うことのできる唯一として、いついつまでも在り続けて欲しい人。


【邂逅】
シュヴァルツ帝国の建国から凡そ一年が過ぎたある日、帝城の建設現場を視察していた初代皇帝とカミークムの下に急報が届く。開発途中の港を襲った自然の脅威と、それに伴う“生きた災害”。即座に救援部隊を編成した初代皇帝を背に乗せたカミークムは、後続を置き去りにしないギリギリの速度で地を駆った。
辿り着いた港町は惨憺たる有様。しかし既に災獣の姿はなく、代わりに一人の女性が力なく倒れ伏していた。咄嗟に駆け寄ったカミークムの背から飛び降りた初代皇帝は、今にも途切れそうに細い息の彼女にすぐさま救命措置をとり始める。その傍らで黒い狼の姿をとったままのカミークムは、高く長い吠え声を上げた。その半身に帯びた神聖な霊気を纏う咆哮。そこかしこで進められる救助活動と治療とを後押しする願いを込めたそれは、湖面に広がるさざ波の如く静かに、けれど確実に港中へと響き渡っていった。


【会談】
一命を取り留めた女性を医療班へと預けた後、周囲の証言から彼女がこの場の災いを祓った張本人であることが判明する。数日の後に意識を取り戻したという彼女との会談の場が設けられ、同席したカミークムは、ラーラシェリーツァと名乗る女性が「貴獣」として生まれ「聖獣」に至った存在であることを知った。
己の母や故郷に暮らす同胞達と似て非なる清浄さを纏う種族。
初代皇帝と言葉を交わす彼女を見詰める眼差しが隠しきれない好奇心に輝いていることに、会話の当事者たる親友兼相棒が密かな苦笑を浮かべていたのは言うまでもなかった。


【交流】
港町の復旧作業が始まり、その地の救世主たる彼女もまた手伝いに従事していることを初代皇帝から聞いたカミークムは、帝都との連絡係兼物資の運搬係に立候補。元々その翼や脚力と体格を調整できる能力を生かして同様の役割を果たしていたこともあり、初代皇帝の手紙を携えたカミークムは意気揚々と港へ通うようになる。そうして顔を合わせたラーラシェリーツァと、様々な言葉を交わし合う関係を築き上げていった。

「そーゆーこと。にしたって大袈裟過ぎんだけど……あ、俺のことはカミィでいい、みんなそう呼ぶから。ニアル=ドルラプコスって苗字も付けたばっかだから慣れなくて。そっちも愛称とかあんの? ララって呼んでいい? って、んな気張んなくていいんだって、アイツ遠慮ねぇから使い倒すってくらい使われんの覚悟した方がいいくらいだし。そもそもできそうな相手にしかあんなこと言わんけどな」

半年後に彼女がリヴィル学院の門戸を潜ってからはより頻繁に顔を合わせるようになり、自由の利かない身上である初代皇帝の代わりに親交を深める。ついでに、講義に紛れ込んで摘み出されてみたり友人知人と食事をとっているところに乱入してみたり、ラーラシェリーツァを通して自分なりに“学生”というものの気分を味わった。
卒業時に勃発したインペリアル・スターナイツ入団に係る一悶着には完全な部外者顔で腹を抱えて大爆笑。初代皇帝に恨みがましく睨め付けられて余計に笑い転げ、呼吸困難に陥りながらも彼女の「らしさ」を妙に嬉しく感じていた。
その後も基本的に初代皇帝の傍を離れず騎竜・騎獣としての座を譲らなかったカミークムは、軍の階級を着実に上り詰めていくラーラシェリーツァを時に共闘し時に応援しながら見守り続ける。
ついに元帥に就任した際には、初代皇帝も交えた三人で祝杯を上げた。


【現在】
初代皇帝の死と共に歴史の表舞台から姿を消したカミークムは、約100年以上が経過した頃、“約束”に基づいて人間への擬態を始める。護国の片翼であり信頼する同志であり、共に歩む友人でもあるラーラシェリーツァには過たずに事情を伝え、協力を仰いだ。
宰相職に就いている時には同じ帝国の幹部として、冒険者稼業に勤しんでいる時には国と異なる筋を利用した情報源として連携。
「皇家の守護者」ではなく「皇家の監察者」の責務を果たさなければならなかった時には、愛しい血筋を手にかける葛藤を吐露することもあった。
公の場において「建国当初からその地位にあらせられる聖獣たる元帥閣下」に対する「竜狼大公家から出た宰相ではあるが人間の若輩者」がとる態度は幾分か謙ったものだが、余人がいなければあっさりと砕け、過去と同様の悪ふざけも辞さない。部下の目を盗んで執務室から逃亡しては匿ってもらったり捕獲されたりしている。なお、周囲には仕事の内緒話だったと主張。
自身の態度にラーラシェリーツァが微妙にそわついていることや未だに敬称がとれずにいる呼び方には面白半分に遺憾の意を表明しつつ、それもまた彼女の「らしさ」だろうと記憶の中の初代皇帝に語りかけている。

「仰せのままに、元帥閣下。……休憩時間の菓子はアイツが好きだったやつでいい?」


【既知情報】
●初代皇帝の親友兼相棒本人
●竜狼大公家の始祖本人
●本来の種族・年齢・能力
●宰相カミークム=冒険者クムガ=冒険者カミナの繋がり
●両親のこと
●約3000年前当時の愛称「カミィ」


(本文内敬称略)


** 投稿日時:2022.02.26 22:55 ** [ 編集 ]

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