愛を知らない兎のはなし


兎のはなし


舌足らずのデブっちょの兎が言う。

「世界の終わりなんて見れる訳がねぇ」

あたしは寝転がってはその話を頷いては聞くのだ。
兎はひとしきりそんな話をした後、飽きたら煙草を吸うかあたしに英語を教えた。

あたしはベッドに寝そべって、煙草の煙にハートを描きながら思い出した。

そして兎の話を遮って、世界を否定しながら自分を受け入れる悲しい兎の話をしてあげた。
兎は盲目な愛の行く末を知っている事や、愛して止まない人がいる事。その愛を手放したら兎は死んでしまうのではないか
と言う事。

兎は嘲笑うように馬鹿にしてまた英語の続きを話すのだ。

真夜中になると
毎晩毎晩、泣いてはあたしに抱かれて眠る兎の寝顔は
子供だ。

あたしは誰かを思って眠る
その寝顔を何度も殺した事は兎には黙っておこう。
と目をつぶった。




ena 09/07*






あわのせいかつ


泡が放った

いつからから見える範囲の左側、詳しく言えば左上ら辺にいつも影を追ってる。

視界の隅に住むのは、?

今を生きるのが少し不器用で他人を傷つけないと自分の存在価値だとかそういうのが解らない兎が何食わぬ顔して私の昼間を食べている

また泡を放った。

スピードを上げたのはまだ彼の為だと偽り、まだ理性と友情を天秤にかけれないままの
頭の悪い彼女は私だ

馬鹿より酷い。
理解とかそう言う問題でもなく、
「今」の
視点もままならないくらい
乏しい

既にもう食べられているのだ昼間を
そうだ、
誰かの所為にしよう

兎と共にする生活





ena 09/08*






しゃにむにおやすみ



くたびれた言い回しをする癖にいい加減うんざりしちゃって
それにも反撃なんて出来やしないのはいつも首根っこ捕まれているから?

たまに猫なで声で舌なめずり

おいしいものは頂戴な

上から見下ろすのは電球の外れたシャンデリア
飢えから見下ろすのは甘噛みも知らないの誰だ

狭いベッドで眠る

落っことした灰皿も脱ぎやったブーツも棄ててきた約束事も叩いた虚実も茜色の絨毯には美しいアンソロジーに見えるかい?


ちいさく泣き合うんだ



「     ・・・!」


あたかもこれが最期の夜だって



ena 09/08*






兎はどこだ?



あなたが消えたらあたしも一緒に消えるのだと思っていた。そんなどこまで欲深いのだろう共に果てようだなんて、
死ぬときくらい一人で死なせろと言っていた。自由になりたいのだと聞こえた。

あたしはいつもいちばんになりたいんじゃないの。
でも、今よりも心の内が見透かされてた気がするわ。
満たされず罪深く、後ろ脚をいつも引きずって、襟足をいっつも引っ張って。

冷たい唾と吐き捨てた

消えない星の下
生まれて来た意味を掴んで
いた
離れない理由はそこに
あった
見えない方が本当は
よかった?




ena 09/08*


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