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[1] 葬列



それぞれに
あらかじめ用意された
一本の葬列に並んでいる
傍らでは
一杯の水と花が
美しくお辞儀を繰り返している

 ・
何も語らない夜に語る
わたしの浴槽では
まだ名付けられていない一匹の魚が浮遊し
剥がれた鱗がひらひらとせせらいで
静かに寄り添う
その隙間を
いつか愛おしく思うのだ

 ・
そこにあるのは、ただ
あなたのようなあなただった
冷たい体温を手のひらですくうと
たしかな
あなたが開かれてゆく
言葉は
いつだってやさしく
あなたの来た道に降り注いでいる

 ・
いつまでも
何気ない会話を落として
過ぎてゆくあなたの横顔を
静かに見送った葬列に並んで
空を見上げた
たしかめるように呼ぶ
いまだ名付けられないでいる
声が
どこまでも不在だった夜を
わたしの渇いた浴槽で
鮮やかに散りしかれた鱗の上に横たわる全てを
やがて迎える朝よ燃やせ
この用意された葬列とともに




如月 04/11*

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