02/21 23:59

「うちの母のあてはまらない……子育て持論。」
ガラス玉

何があてはまらないかというと、世間の普通に。


言ってしまえば、変わってるのだ。家族全員。


お兄は、無口といっていいほど口数が少なく、幼い頃は、ぼんやりとしていて、あまり泣かない。
注射とかでも、ぽーっと、どっかを見てる事が多かった。
それを見ると、【自閉症】なのではないかという医者もいたほど。
躯も弱く、子供がかかる病気をほぼ、かかりきったという、うちのお兄。
(対称的に私は丈夫。おたふくたいしてやんなかったし。)

今ではうち一番の、常識人。
勉強だって、宿題とかやらなくても、成績は平均より少し上。
なんでそんなに勉強できるのか聞いた時、授業内容をきいてれば、理解できるからって、言ってたのを、覚えてる。

どんな事だって、、ある程度の事は器用にこなす。

母いわく
『世間の普通と違うやつもいて、当たり前やろ。気にするこたない。うちの子は、ちゃんと育ってると胸はってりゃいい。』
だそうで。
聞いた時は、母らしいやーと思いました。


んでもって私は、いわずもがな、頭が悪い。

算数のテストは0点。
や、0点以外も採ったけど、ほぼ0点。
学校のプリントも0点。
授業中に正解を出せず、担任の顔が引き攣るのを何度も見たし、IQテストに連れていかれもした。結果は、基準値に満たなかったのだと、2人がかりで、母に説明する内容でぼんやりと解った。

専用の学校に通わせる話しを蹴った母に、蹴った訳をのちのち聞いたら。

『他の教科はそんなに悪くなかったし、算数やら数学なんてな、極端にいえば、足し算!、引き算、掛け算に、割り算、あとは分数と小数点できりゃあ、生きてけんのよ。』
算数やら数学が極端に時間かかるだけやろう、と、こざっぱりとした返答が返ってきた。

(ただ、数学とかに限らず、【できる力】を学ぶ為なので、できなくていいんだな、と実のところを言うと、思わせちゃいけません。できなくても生きてけるけど、できた方が、未来が広がりますから。)

母自体が規格外やろうとなんでもこい。


面とむかってものすごい笑顔で
『人生でいいことなんて、なかった。だから人生に未練はない。死んだらスパッと成仏して、次逝くわ。でも、一個だけ。お兄とあんたを産んだんは、人生で唯一、【良いこと】やったわ。』


…だってさ!

言ってのけてくれちゃった時は、うれしくて泣きたいやらなんやら。



実際、子供を恥ずかしく思うのは親であって、子供じゃない。

ホントは、【恥ずかしい子】なんて、どこにもいない。


胸をはっていればいい。

【うちの子は、恥ずかしくなんてない、最高の子】だと。




IQ基準値に満たないダメな子なのだと、早々にレッテルを貼られ、それがコンプレックスで、なにをやってもできないダメな子なんだと泣いた私を、ダメなんかじゃないと言ってのける母。

私がダメじゃない根拠はない。でも、あんたは大丈夫なんよ、と言うその言葉は、コンプレックスに凝り固まった私には、頼りない言葉で。

それでも、それは、幼い私にとって、一番の力でした。

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