01/10 10:04

「蝶になれなかった揚羽蝶。」
ガラス玉

だいぶ前になるんですが、確か、冬になる前の秋くらいに、道端にアゲハの幼虫が居たんです。(立冬する、ほんの数日前でした。)

むくむくに肥えて、あとは蛹になり、冬を越し、蝶になる日を待つだけでした。
秋の薄れた冬の道路を、どこか目指していたみたいで、よじよじ歩いていました。

『このままじゃ、車に潰されちゃう…。』

幼虫を、街路樹のある場所まで避けようと、手を伸ばしました。
当然、幼虫は捕まるまいと身をよじりました。

その時。

近くに、排水溝があって。
幼虫はそこに落ちてしまいました。

「あ!!」

急いで排水溝の蓋に手をかけましたが、周りの固まった砂利が接着剤になり、動きませんでした。



揚羽蝶になるために、越冬するのに最適な場所を探しに行く、途中だったんでしょう。

私に会わなければ、揚羽になれた可能性があったのに。



揚羽蝶になれなかった揚羽。

次に生まれた時は、揚羽蝶に成れますように。

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