[戯曲]





シスター シスター
どうしてだろうか
涙なんか捨てて
ぐしゃぐしゃだろう?
ぐちょぐちょだろう?
(鼻水ばかりをかむんじゃない)


「川底の汚泥から餌を探っていても鶴は鶴なのよ。」と姉が言う。足元にはアスファルトであったりコンクリートであったり、膝の負担はそのまま地球への負荷となるようで、外核は徐々に染み出てきて(あるいは染み出きってしまいそうで)マグマ。熱いどろどろの涙。「あなたがうたうのは嘴なのよ。手のひらであたためない、あるべき卵よ。姉よ。」と姉が言うので、妹の額は割れたことがあった。罅からは赤い酸素が液体のように妹をつつみ、ふみつけ、つつまれた女は夕陽のようだった。「あれは赤血球というのよヘモグロビンよ。あらゆるものがヘモグロビンなのよ。」姉の声は臍から聞こえている。聞こえてくる。いいえ、ちがいます、あれは、あのくうきは、あかいさんそは、げんごです言語。(と、呼ばれるゴーストghost)が。あらわれたのです、鼻筋から口の中へ、帰ってきた、妹の姉の(姉の妹の)、 血。 ぬれるのはいやだよ、いやだ、ぬらさないで! 「傘をさしても「傘をさしても「傘をさしても「傘を/」包丁。左手の人差し指を切り傷。赤い姉が顔を出してきたのだ。


ちらかっているティッシュ。
白い部分と白くない部分がこちらにむけて。にらむ。






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[Impressionnabilite]


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