[物狂おしい]





中途半端に押し付けられた唇をめんどくさそうに引き剥がすように
掛け布団と敷布団の間から身を起こそうとした時間に差し込んでく
る光のような鋭い目線で追っていくのは山手線の内回りで一時間後
にまたこの駅に戻ってくるのよね、

肌は紫外線を浴びたことを記憶し記憶は喪失されされたままではな
い記憶もまた殲滅してしまうような雨漏り雨漏りしているこの記憶
の液状化にはすでに辟易している駅の上で待っている待っている待
っている電車どうしてここにはこないのか止まらないのか電車に乗
れない電車から降りれない、

セロテープで修繕してしまった過去の思い出を封じ込めた写真が色
あせていくようなスピードで風化していく風化していく渡し船の船
頭も川の流れに流されて流されているのは船頭の周りの景色で景色
は液状化して液状化した船頭の周りの景色を思い出すかのように山
手線の陽だまりの物狂おしさに沈んだ転寝からゆっくりと、





[編集]
[*前][次#]
返信する

[Impressionnabilite]


[掲示板ナビ]
☆無料で作成☆
[HP|ブログ|掲示板]
[簡単着せ替えHP]