「夜ノ森ってどこにあるか知ってる?」と、貴方は悪戯っぽく
鉄管を覗いて
向こうの景色に見える
走っている あれが
いわゆる夜なんだよ、と
夕方みたいな笑顔で
貴方は悪戯っぽく
ねぇ、
夜ノ森って
どこにあるか
知ってる?
貴方の着古したロングスカートが夜の風に吹かれるたびに、時間が逆行するような匂
い、それはラベンダーのような匂いで、私は貴方を悪戯っぽく、くすぐられた私の鼻
腔を、鼻腔の向こうを覗いている貴方が夕方みたいな笑顔をゆっくりと曇らせて、ね
ぇ、夜ノ森ってどこにあるか知ってる?と、貴方は(私に)悪戯っぽく、私の左手が
貴方の時間を逆行するように着古したロングスカートをめくりあげ、スカートの裏地
にはぽっかりと浮かんだ月が、月の裏側で、貴方の臀部に私は、」」」
貴方は
悪戯っぽく踊る
兎のように
私は
静かの海で
音を立ててはびこる
森の
餌食になる
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