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[1] 男子の復讐
By 佑実香
12-08 21:03
私は小学校五年の時にすでに身長162センチあり、私服で街など歩いているとよく高校生や大学生に間違われナンパされていました。オマケに勝ち気な性格でたびたび男子と衝突しよくケンカをしました。でも見た目はすでに大人と遜色ない体格でしたから男子と取っ組み合いしても負けたことがありませんでした。
ある日友達がある男子に泣かされ怒った私がその男子を泣かせてしまいました。その日の帰りに泣かせた男子の復讐を私は受けてしまいました。
P10A
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[81] By 祐実香
06-12 00:33
私の予想通り、Yが行こうと言ったのはあの廃校になった小学校だった。

あの頃と変わらないな。何もかもが。私がはりつけにされた鉄棒も・・・

私「あの時と変わってないね」

Y「・・・」

私「ん?どしたの?」

Y「祐実香さ、あの時は・・・」

私「あの時?私をこの鉄棒に縛り付けていたずらした時?」

Y「あん時はガキでさ・・ごめんな」

私「何が?」

Y「お前にはヒドイ事したなって・・・」

私「そだね・・」

Y「俺さ、前に祐実香が好きだっていったよな?」

私「・・・」

Y「でも祐実香は俺が好きじゃなくて俺にイタズラされるのが好きっていったよな」

私「そんな事いったかな?(笑)」

Y「茶化すなよ。俺は今でも気持ち変わってないんだぜ。」

私「そうなんだ、うれしいよ、ありがとう

Y「それって俺と・・・」
私「どっしょっかな(笑)」
私は内心踊りたいくらい嬉しかったんですがわざとスルーしました。

Y「返事は今じゃなくていい。実はな、俺は高校はS高校へ行こうと思ってるんだ」

私「S高校!野球の名門じゃん!マジで行くの?」

S高校とは私の地元の県の野球の強い、甲子園にも何度も出た全国でも有名高でした。

Y「S高で俺がレギュラーで甲子園行けたら・・・」

私「行けたら?」

Y「その時返事をくれないか?」

私「S高に行くならこっからじゃ通えないよね。」

Y「ああ、でも俺の夢だからな、甲子園行くのは。祐実香、お前の顔見れなくなるのは辛いけど、俺やるよ!もし、レギュラー取って甲子園行けたら・・・」

私「・・・わかった、楽しみにしてるよ、Yが甲子園行って応援するのを・・・実現したら、私・・・」

私の答えはもうこの時決まってました。もしレギュラーになれなくても、甲子園に行けなくても、その時には私から告白し、Yを受け入れるつもりでした。

P10A
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[82] By まつけん
06-12 23:57
良い話になってませんか?感動します
L04A
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[83] By 祐実香
06-13 23:34
まつけんさん、ありがとう。あの時は漫画のヒロインみたいな気分でした(笑)しばらく爽やかな?展開が続きますが、しばらくお付き合いください。

中学を卒業し、私は地元の公立校に、Yは県の中心地にあるS高校(私立ですがそれなりの偏差値がないと入れません)に入学しました。Yは中学の時は中心選手でしたがS高ではそんなレベルの選手がわんさかいて、Yは一年二年とベンチすら入れませんでした。私の方は中学で自分のレベルを思い知り、また部活をすると夏Yの応援に行けなくなると思い高校では部活をしませんでした。

Yは下宿してたので会いに行くわけにもいかず、やり取りはメールがほとんどでたまに電話ではなすくらいでした。

そして最後の年、Yは背番号をもらいました。15番。レギュラーではありませんがS高でベンチに入れるだけでもすごい事です。

最後の夏の大会、私は毎試合応援に行きましたがYの出番は中々回って来ませんでした。

ベスト8、S高校は二点リードされて迎えた最終回、「バッターTくんに変わりましてYくん」

ついにYがバッターボックスに・・祈るように見つめる私。

結果はいい当たりでしたがセカンドゴロでした。結局そのままS高校は負けてしまい、Yの在学中に甲子園に行くことはできませんでした。


P10A
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[84] By 祐実香
06-16 09:06
Yの高校野球生活が終わりYが二年半振りに帰省してきた。

そして帰省した翌日、Yから着信が入った。

「三年前のケリをつけさせてくれ・・」

「私も・・・」

私はあの廃校を待ち合わせに指定した。

廃校に行くとすでにYは待っていた。

Y「よう・・久しぶり」

私「久しぶり」

Y「約束・・果たせなかったよ」

私「・・・・今なら誰も見てないよ」

Y「・・・・」

私「思い切り泣いていいよ」

試合に負けても決して泣かなかったYが崩れるように膝を付き泣いた。

私はYをそっと抱き寄せた。

しばらくして思い切り泣いたYは落ち着き並んで腰を降ろした。少し沈黙が続いた。

私「ねぇ・・明日もう一度同じ時間にここで待ってる」

Y「え?」

私「一晩置いて落ち着いてもう一度・・」

Y「・・・・わかった。今日はありがとな。今日は・・先に帰るよ」

私「うん」

Yが帰った後、しばらくボーッと廃校を眺めながらある決心をした。


P10A
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[85] By 祐実香
06-16 23:45
家に戻り明日Yに対して私の気持ちを伝えるために私は初心に帰りYにもう一度・・

翌日約束の一時間前に廃校に行きYが来るのを待つ・・

Yが約束の10分前に来た。

Y「もう来てたのか?早いな」

私「気持ちの整理はついた?」

Y「ああ・・俺祐実香との約束果たせなかったよ・・レギュラーどころか・・結局たった一度しか、しかも代打で一打席しか出られなかったよ」

私「あのセカンドゴロにYの三年間が詰まってたんだよ・・たった一打席も出られない人がたくさんいるじゃない。カッコよかったよY」

Y「祐実香・・」

私「Y、約束果たせなかったから私を諦めるの?」

Y「それは・・」

私「私ね・・二年半前から答えは出てたの。」

Y「答え?」

私「Yの事が好き・・レギュラーになれなかったら私から告白するつもりだったの。」

Y「祐実香・・」

Yは私を抱き締めてくれた。Yはいつの間にか私の背を追い越したくましくなっていた。ガッチリした身体に私はドキドキした。


P10A
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[86] By たけ
06-22 00:33
待ってます(^O^)
W61K
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[87] By 祐実香
07-01 14:39
遅くなってすいません。続きです。



しばらくYの胸に抱かれ

私「Y、実はもうひとつ決心した事があるの・・」

Y「ん?もうひとつ?」

Yは私を離した。

Y「もうひとつの決心って何だ?」

私「私のリュック開けてみて」

Yがリュックを開けた。

Y「お前・・・これって・・・」

私が持ってきたのは縄です。

私「意味・・わかるよね?」

Y「・・・まさか・・」

私「そのまさかよ・・昔みたいにしてもいいよ・・」

Y「でも・・あの時は子供で・・まぁ祐実香はあの時とあんまり変わってないけどな・・でも、やっぱり・・」

Yは突然の事でどうしていいかわからず戸惑っているようだった。
P10A
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[88] By たけ
07-17 17:08
続きお願いします(T_T)
W61K
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[90] By 無名
09-11 23:50
つらい思い出になってしまいましたね。
ご冥福をお祈りいたします。
よろしければ続きのお話聞かせて下さい。
SH003
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[91] By アキ
01-27 14:30
続きを期待しながらいつまでも待ちます
830N
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