投稿日06/04 23:44
「すべてが自分」
ひよこ
「あいつときたらまったくつまらない話ばっかりだ、もうウンザリすることばっかりで、なんだかばかばかしくなって適当にしちまう。
もっと自分らしく話をしたいもんだ!」
『そうかしら。
あなたってどこまで自惚れ屋サンなの、
第一、あなたの言う自分ってなんなのかしら。』
「つまらない話を聞いて、適当に相槌を打っている自分に嫌気がさすよ、君くらいの人ならそう思うような奴はいくらでもいるだろう。」
『あたしはそれで自分が損なわれたなんて思ったことがないわ。
そもそも自分らしさがなんなのかもわからないけど、そんなの気にしたことがない。』
「マイペースだな、
僕はいいな、と思っていた子が自分がまったく興味のない事をあれこれ話してきたりするとガックリだ、
大抵の女の子はこんな事で大はしゃぎしてるのかと思うと憂鬱になるよ!」
彼女は声をあげて笑っていた。
「それが男だったらさらに救いようもない!」
『随分ハードルが高いのね。
私も彼氏にするなら救いようのない男は選ばないけど…』
こんな事彼女に言うなんて僕は本当に残念な男だったよ!
僕は時々そんなことで「人はつまらない事を言い合う事で低レベルな部分で共感し、協調性を保つのだ。」
なんて思ったりして、そんな事を話してなんになるんだ、とか思ったりする。
そしてそんな話をした所でおもしろい奴だと思われることはなく、そんな話はしないでいるから僕はつまらない奴なのだ。
そんな奴らの事でくよくよする必要はないわけだが、そういうのばっかりで時々憂鬱になったりするんだ。
クスクス笑いながら彼女はこんな事を言った。
『きっとあなた、その、どうにもできないでいる自分が、まさにあなたらしいんじゃない。
そこで僕は違う!なんて言ったって、そうしているんだから、それがあなたらしさなのよ。』
『自分らしくできなくて、自分らしくしたい!なんて思ってるなんて、まったくあなたらしいわね!』
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