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[1] §Desire§
By 麻倉皐月
09-10 23:46
『季節外れの紫陽花』


色づき始めた紫陽花
青や紫、ピンク色
雨に栄える淡い色

未だ色の無い紫陽花は
雨粒の鏡越しに哀愁
この紫陽花は如何様に
土の色を映すのか

いつまでもいつまでも
白いままのその咢は
まるで染まる事を拒むようで
哀しいかな
誰かに似ている
821N
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[2] By 麻倉皐月
09-18 00:23
『documentary』

黙ったまま取り込んだ
documentary
好きにはなれない
独りが淋しいから

疑似的な切なさを
埋めてくれる人を探して
手探りで触れられる距離に
居ない事が哀しい

視聴覚の刺激
産んだのは痛み

安い共感は哀感
「可哀想」一言で
そんな安い自分にさえ
嫌気がさして

自分の規範でしか
計れないものがある
それは価値観の違い
それは感性の違い

押し付けたそれに意味はなく
人前では椿のように
咲いた花を落とすから

拾い上げる貴方の手を
求めても届かないその手を
どうか差し出さないで
哀しいから
821N
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[3] By 麻倉皐月
09-21 00:31
傷つけまいと
嘘を吐いた

バレなければなんて
罪悪感にも嘘を吐いて
膨らむ期待感
縮む劣等感

もっとズルくなって
もっと露になって
もっと苦しくて

傷つけまいと
嘘を吐く
自分の心に
821N
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[4] By 麻倉皐月
09-21 21:37
『kiss』

唇に花を添えて
触れる指先意識して
流れる一瞬の永遠に
瞳逸らせずに

薄く紅い花
何も思わず手を伸ばして
指先の暖かさに
目を奪われて

重なる視線 絡んで
瞳の奥の瞳
奪い合った心から
淋しさを求めて

ゆっくりと永く
交わる温もりが喜び
821N
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[5] By 麻倉皐月
10-07 03:12
『俺様猫』

窓から吹き込む生温い風
季節は夏から秋へとかわる
日差しはまだ暑いからと
窓際を離れた

いつもならば
縁側で日向ぼっこ
だけど今日は気分が乗らない
だからお前の膝で眠ってやる

構われるのは好きじゃない
呼ばれてもいつも知らんふり
だけどお前が素っ気ない日は
「遊べよ」と猫なで声一つ

自由に気ままに奔放に
俺の行動口出し無用
気が向いたら遊んでやるさ
俺は気まぐれだからな
821N
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[6] By 麻倉皐月
10-09 17:49
過去に振り向くのは簡単
[今]より前はもう過去だから
「if」で託される過去への望み
叶わないと解っていても

戻れない「あの時」が
酷く心に響く
叶わないから望むのか
後悔ばかりが苦しくて

「もし…」
浮かんでは消える言葉
追い掛けた記憶から逃げて
掴めない空想を願う

悔いばかり残る
何が良かったのかさえ
今は解らないまま
時ばかりが過ぎて

[今]の自分を好きになる事
これほど難しい事は無くて
嫌なモノばかり先立つから
心から涙が溢れてくるんだ

「何故」と自問自答ばかり
繰り返すだけじゃ始まらない
いつか魅た夢はきっとまだ
始まってすらいないんだ
821N
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[7] By 麻倉皐月
10-12 17:44
「嘘吐き」

君は僕にそう言った
そう、僕は嘘吐きだ


君にあげた

優しさも
思いやりも
「愛」という言葉も

全部、嘘だから


君にもらった

温もりも
笑顔も
「好き」という気持ちも

きっと全部嘘になる


だから僕らは
共犯者だよ
821N
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[8] By 麻倉皐月
10-24 21:01
心が痛いの
不安・淋しさ・涙
全部詰めて蓋をした
哀しいcandy box

誰かの言葉が欲しくて
誰かの声が聞きたくて
誰かの温もりが欲しくて
誰でも、良かった…

傍に居てよ
抱き締めてよ
独りじゃないって
判るくらい

痛みが渇望に変わる
「誰か此処に来て…」
自我を保てるトコロまで
「誰か私を求めて…」

溢れないように蓋をした
哀しいcandy box
821N
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[9] By 麻倉皐月
11-04 22:37
私が狂い出す前に止めてよ
そう嘆いた刹那に
眠るように落ちた漆黒
差し伸べた手は届かないまま
視界から光は消えた

ねぇ
窓辺から見つめる空は蒼
淋しさに冷えた雨は零れて
一人貴方想ウ

ねぇ
眠れない天井は白くて
覚醒を促す声が響くの
一目貴方会イタイ

楽になれるなら構わない
貴方の手で葬って
私が狂い出す前に早く
貴方の心の隅にでも
私が居れば後悔は無いの
821N
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[10] By 麻倉皐月
11-24 22:59
総てに焦点が合わない
目も、心さえ
水中で藻掻くように
息苦しい

常に後ろを振り返る
間違ってはいないかと
自分の足跡は曲がりくねり
斑な跡は迷った証

俯いて歩いたことも
駆け上がった事もあった
いつも疑心を抱きながら
後向きに前へ進め
821N
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