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[ 1 ] ◆ 酒房 銀の音色亭
** PC名:***** **

魔都の中でも数少ない遊興施設の一つ。銀貨と楽器を組み合わせたデザインの看板が目印で、素材に関しては一向に口を割らない店主特製の味はまあまあ良い料理と、聴き入り過ぎると体調等に影響が出る時もあるが魔族の歌い手の美しい歌声が聴ける事が売りの酒場。
稀少な木材の代わりに加工した岩石や一部溶岩石すら用いて壁、床、カウンターにテーブルに至るまで工夫して建てられた店舗はモザイク風な装いが意外にも少しお洒落。

営業時間は夜更けから夜明けまで。悪酔いしやすいがとにかく安い混合酒からそこそこお高い酒まで取り揃えてお客様のお越しをお待ちしています。

** 投稿日時:2021.09.10 04:31 ** [ 編集 ]
[ 24 ] ◆
** PC名:リエルエン・レナウェル **

(甘いもの、と言いはしたがこの国の店で口に出来る甘いものなど雑味の強い虫蜜かアルコール臭の抜けない蒸留糖、或いは場所と運が良ければ植物系種族の甘露やサキュバスの体液が精々といったところなので、一時の気晴らし以上の期待はしていなかったのだが、予想外に良さげな物が出て来たことに軽い驚きと喜びを覚える。更に相手からの気前のいい言葉も加わることで機嫌とテンションと、それらにつられて体温(ねつ)がアガるのを感じつつ、口元に近付けたグラスの縁が唇に触れ――る、その一瞬手前のタイミングでいきなり手首を掴まれて)

「やった、ありがとー! アハ、美味しそうなものにありつけたしヴィクは気前がいいし、今日ここに来てよかったなー……、と!? え、何、どうし……え、え? 毒? これ? あ、心当たり……心当たり?
……んー、心当たりとかあっても無くても意味無くない? "ここ"じゃ誰かが誰かを殺そうとするのなんて唯の日常でしょ。こっちに心当たりがあろうが無かろうが、あっちに動機(りゆう)があろうが無かろうが、さ。それよりも――ヴィク、早くその手を離したほうがよくない? 火傷しちゃうよ?」

(自分が今手にしている物が毒物であると告げられて二、三度ぱちくりと瞬きをした後、視線を相手の顔からグラス、そしてこちらの手首を握る相手の手へと移しながら、誰かに毒を飲まされそうになったという至極些細な出来事よりも、相手の手が火傷してしまわないかどうかのほうが気になると言わんばかりの口調で言葉を返す。そして未だ口元から遠ざけないグラスの、こちらの体温(ねつ)によって氷は全て溶けて煮えつつある中身から漂う、それでも変わらぬ香りをすんすんと楽しみながら、空いた方の手でこちらの手首を握る手の甲を手袋越しにつついて)

** 投稿日時:2022.09.17 12:04 ** [ 編集 ]
[ 25 ] ◆
** PC名:コンスキウス **

卿(けい)への敵対行為は、こと私の前で行うならば私へのそれと同義、死に値する……うるせぇ他人の日常なんざ知るかクソ。行方不明に続いて毒殺とか冗談じゃない…!(包帯で隠していない左側の顔を若き日の父そっくりに歪め傲慢な特権性を振り翳しつつコンスキウスという名、氏族を持たないポッと出の男というカバーストーリーにふさわしい粗野な言葉遣いに直して。言い方が異なるだけで腹立たしさを隠さぬ理由に大差はなく、ついでに手のひらの火傷も考慮に値しないとばかりに手首を掴む力を強めて。聖王国で大いに揉めたとは掴むことができたが詳しい顛末は続報待ち、ことの不正確さの量を考えると今この瞬間にも何食わぬ顔で帰ってくる可能性さえあるのだ。そうした空白の多さが不安を膨らませ、思い余った行動へと走らせる。何事もない風に手を離したなら半分も減っていないジョッキと度のないメガネをテーブルに置き去りに、席を立ってカウンターの中へ侵入しよう。店主が言葉を発する前に彼の鼻っ柱を殴りつけたからそのまま一方的な暴力へと事態が転がっていくだろう。酒場の用心棒の頭に酒瓶を投げつけて黙らせ、飲み物にボトルの破片が入り込んだと文句を言ってきたカウンター席の客の頭をつまみの皿に叩きつけ、店の側がとにかくまずいことになったと理解するまで暴力を続けよう。素手で体を殴る不快感も店主の鼻血も何もかも嫌悪と忌避感をかき立てるもので、他の酔客が歓声を上げて暴力ショーを楽しむ一方自分の神経は冷えるばかり。災獣の体温で焼けていた右手を使わないでなお一方的に痛ぶり、暴力で飛び飛びになっている思考を盗み見て毒殺未遂の背景を探って)ブラッドフォックスの毒だ、飲むなよ。こんなものにお前を殺されてたまるか、クレーム入れてくる。

** 投稿日時:2022.09.18 19:01 ** [ 編集 ]
[ 26 ] ◆
** PC名:リエルエン・レナウェル **

(顔を歪めて感情を爆発させる相手の剣幕とこちらの手首を掴む力の強さに気を取られて、開きかけた口から紡ぎ出すべき言葉が咄嗟に思いつかず、結果として呆気に取られたような表情で無言のまま身動きを止めることになる。そして、不言不動となったこちらの隙を突くように席を立ってカウンターのほうへ向かったかと思うと、物理的な手段で宣言通り"クレーム"を入れ始めた相手の姿を少しの間ぽかーんと見つめて……やがて理解が現実に追いつけば、表情をフラットなものに戻して声を掛けようとするも、店員や客達が発する悲鳴や怒声に歓声、そしてそれらに付随する様々な動作によって店内は酷い騒音に満ちており、今ここで声を掛けても相手の耳にはまず届かないと判断。相手を見つめる視線はそのままに、テーブルの上に置かれたメガネを手に取り額に掛けると、握り拳を作ってすっと頭上に振り上げ、そのままテーブル目掛けて真っ直ぐに振り下ろし――)

「……おーい、ヴィクー。ちょっとこっち、こっちに注目ー」

(――次の瞬間、店全体が震動する程の轟音が鳴り響き、騒いでいた客達が反射的に身を竦めながら音のしたほうへと振り返ると、そこには岩石で出来たテーブルが燃え上がっているというあり得ない光景が存在しており、皆一様に言葉を失う。そうして先程までの騒音が消え失せて、今はテーブルが燃える音だけが聞こえる店内に、口の横に片手を当ててカウンターの向こうに居る相手に呼びかけるこちらの声を走らせると、今も盛大にテーブルを燃やしながらも周囲には延焼していない【戦火】を傍に置きつつ、相手が店主――痛みと混乱で思考は乱れ切っており、今のところ思考(そこ)から白黒をつけられるだけの判断材料は得られそうにない――から視線を切って、こちらに振り向いてくれるのを待ち)

** 投稿日時:2022.09.19 12:44 ** [ 編集 ]
[ 27 ] ◆
** PC名:コンスキウス **

(きっと自分の酒に毒が混ぜられたとしてここまで感情が荒れることはない、暴力に伴い溢れ続ける嫌悪から逃げるようにそんなことをぼんやりと思い、現実に意識を戻して。恐らく毒カクテルと無関係で、目の前のステゴロを見る間に参戦したくなってしまっただけの客に裸締めをキメる最中、ひとしきり暴れまわった後、他の客らも手を出さないまでも気絶する寸前の抵抗を見て無責任に喜ぶなど店の側としては散々な状態で。異様な熱気の最中、とっくに伸びてる店主に意識を向けるが心当たりがあるような思考は読み取れず、密かにため息を吐いて。そんな中生じた轟音もそこに敵対の思考が伴わない以上足を止めるべきものではなく、奥の厨房や従業員控え室だかに逃げ込んだ連中に話を聞くべきと顔を上げ、ついに気を失った客を解放してやって。耳で聞き取るほうの声がなければ無視していただろう。側から見たなら轟音からやや遅れてリナリエンの方へ振り返り、轟々と燃えるテーブルにあっけにとられて。石材の机が燃える異常事態を前に冷静さを叩き戻されたというか、勢いを削がれたというか、ここの後始末は結局全部自分のところに回ってくるんじゃなかろうかという現実が降って湧いてきて。そうして吐き出した言葉は短絡的で、とはいえ先ほどより確実に話を聞く状態ではあって)み、店ごと丸焼きは面倒だからやめろ!

** 投稿日時:2022.09.21 12:13 ** [ 編集 ]
[ 28 ] ◆
** PC名:リエルエン・レナウェル **

(己に対する敵意が伴わなければ、それが強い力から繰り出された轟音であっても意識を向ける必要は無い、という強者故の余裕、或いは寛容さで"クレーム"の手を止めなかった相手も、こちらの呼びかけにはちゃんと反応して振り向いてくれたことに小さな喜びを感じながら、こちらに対して放たれる制止の呼び声にアハハと笑って)

「いやいや、そんなことしないってば。そうじゃなくて――んっ……んー、甘くて美味しー♪ ……で、ヴィクってばさっき敵対行為がどうとか言ってたけど、誰がボクに敵対"出来た"って? たかが毒で災害(ボク)を殺せるだなんて、そんな誇大妄想を抱くようなおバカさんが本当に居ると思ってるの?
それに、もしもそこでのびてるオジサンがボクにこれを出したことがわざとだったとしても、ボクにとってはヴィクにちょっとお高いお酒を出すのと同列の振る舞いにしかならないよ? ……んー、ちょっとよく分からないから聞きたいんだけど、ヴィクって今、ボクのことを心配してくれてるの? それとも――ボクのことを舐めてるの?」

(テーブルを叩いて燃やしたのはあくまで騒音を静めたかったからであり、全てを燃やすつもりなど毛頭無かったので相手の懸念を軽い口調で否定すると、ずっと手に持ったままのグラスを掲げながらにっこり笑って――ぐい、と躊躇無く呷る。そして口に含んだ毒液を飲み込む度に、顎を上げたことで露わとなったのどが動く様を何度か見せると、グラスから口を離して頬に片手を当てながら味の感想を述べる。それから少しの間を置いて、こちらに対する敵対行為が一体どこにあったのかと問いかけた後、答えを待たずに更なる疑問を重ねて――文明の中にあってはヒトの"殺意"よりも遥かにおぞましい獣の"食欲"を、目を細めて口の端を吊り上げる、これまでとは全く質の違う笑みと共に相手へ向けながら、それとも、の後に続く言葉を愉しげな声音で放ち)

** 投稿日時:2022.09.22 12:42 ** [ 編集 ]
[ 29 ] ◆
** PC名:コンスキウス **

……なるほど、そういう訳か。(彼女は体の作りから違うから毒を飲もうと大丈夫だろう、なんて楽観的に見過ごせないから暴れた訳なので猛毒の酒に舌鼓を打つ有様を前に血の気が引いて。表に出ている左目は猛毒を飲み干した彼女の経過を観察する妙な鋭さを帯びて。そんな私情で動いた結果向けられる異様な食欲に呼吸を乱し、酒場に居合わせてしまった者共よりは反応が薄いものの確かに恐怖を覚えて。生まれてからずっと支配者で捕食者であるから被捕食者の立場にあると思わされることは、実際のところはじめてではない。始祖に連なる血族全て、自分以外の全てを平らげ舞い戻った皇を思えば腹の底が冷えるような感覚など既知のものだと強引にでも感情をねじ伏せる根拠になってしまって。首筋を伝う冷や汗の原因は手の平の火傷の苦痛や彼女の体温で温まった空気のせいであるとごまかし、口角を吊り上げて笑ってみせて。先ほどまでの戦闘とも言えぬ暴力のせいで乱れた髪を左手で適当に整えたなら、あくまでも自分に主導権があるのだとばかりに彼女の示した選択肢を両方否定して。乱闘の跡地を離れ燃えるテーブル、リエルエンの方へ世間話をするような距離まで近づいて)両方違うな、仕事だからああした。根本的に、お前の強さや本質がどんな形をしていてもその地位にある限りうちのボスの資産だ。ボスの損失になるようなことを実行することそのもが罪になる。もちろんお前には通用しない愚かな行いだったとして、妄想でも未遂でも事故でも情状酌量の余地がないって事を叩いて教えてやらなきゃいけない。お前も知っているだろ、弱く愚かであることに際限がないことを、道理の通じぬ愚鈍がどれほどあるか。お前はそんなものに煩わされていい力ではない、…もしかしたらとありもしない希望を与えてはならない。わかるな。

** 投稿日時:2022.09.24 23:47 ** [ 編集 ]
[ 30 ] ◆
** PC名:リエルエン・レナウェル **

(自分と相手の間に居た者達が発された食欲の気配にあてられて全身を硬直させたり逆に震わせたり、頭を抱えてしゃがみ込んだり尻餅をついたりする中、こちらの食欲を直に向けられた彼はしかし平然とした態度で強気な笑みを浮かべており、周囲に格の違いを見せつける相手のそんな姿に気分と身体がじわじわと昂っていくのを感じながら、こちらに戻って来た相手の発する言葉に耳を傾けて――期待していたのとは違う、組織に属する者としての判断であると聞かされれば、昂りは静まり食欲の発露も止まり、そして表情は日頃見せている軽いものに戻って)

「……ふーん、そっかー。舐められてなかったのはよかったけど、心配してくれてた訳じゃなかったのはちょっと残念ー。
それにしても情状酌量の余地は一切無しとか叩いて教えるとか、また随分とスパルタだねー。弱者には希望も与えちゃダメっていうのも、まーウチらしいと言えばウチらしいけど……ボクなんかはその辺、別にどーでもいいじゃんって思うけどなー。どうせ"弱(まず)い肉"がボクらに何をしようと何も変わらないんだし、だったらそんなことに一々目くじら立てるのも時間の無駄でしかないし」

(今は100℃前後に落ち着いているものの一時は体温(ねつ)が200℃を超えていた為、グラス内の毒液は完全に沸騰して気化が始まっていたのだが幸いグラスは口元近くにあったので、気化する端からこちらの吐く息に焼かれて周囲に拡散する前に消えるといった大量毒殺テロ危機一髪を無意識に繰り返しながら、相手の言い分にやれやれと言いたげな風に両肩と首を動かして自分の考えを述べる。そして、テーブルを燃やし尽くしてゆらゆら揺らめく【戦火】に空いたほうの手を無造作に突っ込んで自身に戻すと、その手で額に掛けていたメガネを取って、はい、と相手に差し出しながら熱々の毒液をまた飲んで)

** 投稿日時:2022.09.25 12:24 ** [ 編集 ]
[ 31 ] ◆
** PC名:コンスキウス **

小言ばっかのお目付役に心配されて嬉しいもんかな…?(溺れるような気迫で息を浅くする中、どうやら頭からバリバリ食われず済んだらしい、剣呑な気配が丸く穏やかになるのを肌で感じ、冷えた指先に安堵が満ちるような気分でこちらも目元を緩め。緊張をより早く散らすために適当な問いを投げかけ、その声音は意図した気楽な調子で。例の毒が気化したら毒性はどうなるかちょっと思い出そうとするも、際限なく目に届く思考と合わせて毒に当てられた様子はなく、具合がよくない連中は酔いか恐怖かのどちらかのようなのでゆるく首を振り、まあいいかと思考を止め。そうしていつの間にかテーブルの上から少女のおでこの上に移動していたメガネを受け取って。細くとも上等の金属で作られたフレームはどうやら歪んではいないようだが彼女の体温に馴染んだまま身に付けるのは気が引けて、冷めるまで左の手指でくるくると弄んで。そうして周囲に目を向けるが人命こそ失われてはいないが惨状と呼んで構わないだろう。おおむねカウンター回りは飛び散った血と酒で汚れ、テーブル席に目を移しても食欲に当てられた者共が思い思いの調子で恐怖を露わにしていて。最初にボコボコにした店主は目が覚めたようだが今日の営業を続けられるかはあやしい調子。そういう原因の一端である上に六魔将の一角と対等以上を装えた辺り、身分を隠したとてもうこの店を利用するのは難しいだろう、もはや息抜きなどと言えぬ事態にため息を吐いて)考えるだけなら自由なんだぜ。それに存在していても手に入らぬ希望、あると知らない方がマシなことは山ほどある。まあ、三千年も国にこもって殺し合いしてたら見栄と意地が絡まって面倒にもなるさ。…だからってこういう風に面倒が転がり込むとは思わなんだな。

** 投稿日時:2022.09.27 08:06 ** [ 編集 ]
[ 32 ] ◆
** PC名:リエルエン・レナウェル **

(相手の内面にあった緊張など知らぬこちらとしては、気楽な調子で投げかけられる問いから安堵を読み取ることは出来ず、単にこちらをからかっているのだろうと考えながらグラスに残った毒液を一気に飲み干すと、自分の所為で置く場所が無くなった空のグラスを燃やして片付け)

「そりゃ友達とか仲間に心配というか気遣いしてもらえたら嬉しいよー。当たり前じゃん? そういう意味ではヴィクの小言やお目付けだって、あー面倒だなーって思うことはあっても別にイヤじゃないし。だって、もしもボクのことをどうでもいいと思ってたら、わざわざそんなことをする筈が無いもんね。
……アハハ、確かに国を纏める立場からすれば見栄とか意地って面倒くさそうだなーって、これまでの魔皇帝とかヴィクを見てるとボクでもそう思うよ。でもボクはそんなベルセニアが好きだけどね――最近は"肉"の力(あじ)が落ちてきてるとは言え、それでもボクが"食べる"ことに困らない場所なんて、今じゃもうここだけだし。『ミシュドガル戦役』の"強(おいし)い肉"が食べ放題だった頃とか、暴走した『魔導ゴーレム』の魔力晶石(しんぞう)の力(あじ)とかが懐かしいや。まー後者はちょっとだけしか食べられなかったけど……って、その転がり込んできた面倒って半分ぐらいはヴィクが自分で引き込んだようなものじゃないのー?」

(会話の流れでふと思い出された過去の記憶――自分がベルセニア魔皇国に腰を落ち着けようと決めた時のこと、歴代の魔皇帝達、そして『ミシュドガル戦役』と『魔導ゴーレム』――を、懐かしむように目を閉じながら語る。そして、相手が本日の面倒(そうどう)について触れたことに対し、控えめに見積もっても八割ぐらいは原因を担っているであろう自分のことは棚に上げて、半分ぐらいは自業自得じゃないのかといった突っ込みを入れ)

** 投稿日時:2022.09.28 12:37 ** [ 編集 ]
[ 33 ] ◆
** PC名:コンスキウス **

ああ、どうでも良くない、…仲間かあ。(返ってきた言葉に瞬きを一つ、集中していない以上読心術とて表面を聞き流す程度だがまるきりの嘘やおべっかという調子でもなく、辛うじていいとも悪いとも言わない理性はあったが思いもよらない言葉を反復する声音は自分でも思ったよりまろやかに。ささやかに開閉する翼と合わせて喜んでいるのは明白で。気が抜けたせいで表に出てしまった呑気な展望の語尾をごまかし、自分の所業の責任を他人に擦り付けて。そうとはあまり思っていないが横暴なほうがそれらしく、好まれやすいだろうと打算のままほほえみを添え。戻っても飲む前に火傷の治療に向かうがここでもなんでもないふうに眼鏡をかけなおし。声を投げかけた先である店主の反応はどうにもまばら、のそのそと起き上がってはきたけれど思考の声に目を傾けても反応は芳しいものではなくて。頭を殴ったのが悪かったのかもしれないとうっすら思うがそれはうっすらと、なんだかんだで皇族らしいトチ狂った耐久力故に庶民のか弱さはあまり想像できなくてちょっと変な顔をしてしまって)魔導ゴーレムみたいな規格外と比べられちゃあどうにもならんが悪くないだろ。今燻ってる奴らだって外敵があるって理解したらもしかしたら……こんな真面目で強い俺を怒らせるほうが悪いんだぜ。今日は帰ってやるよ、店主。いつもみたいにぜーんぶツケといてくれ。……聞こえてるのかな? まいいや、俺は帰って飲み直すがお前はどうする。もう少し出歩くのか?

** 投稿日時:2022.09.30 23:00 ** [ 編集 ]
[ 34 ] ◆
** PC名:リエルエン・レナウェル **

(どうでもよくない、とはっきり言葉にして言ってくれたことに、嬉しさと喜びを隠さない満面の笑みを浮かべる……そこだけを切り取って見るなら外見年齢相応の微笑ましいものに見えるかもしれないが、実際のところは微笑ましい要素など欠片も無いバケモノでしかないので、こちらのことをある程度知っている彼は勿論のこと、詳しいことは知らずとも今日ここでこちらが見せた振る舞いだけでアレはイカれてる、と強引に理解させられた客達も、こちらに微笑ましさを感じている可能性はゼロであろう。さておき、何やらこちらと同じく喜んでいる、しかしこちらと違ってそれを誤魔化そうとしている相手の様子をニヤニヤと見つめるも、気分が良いのでその点に触れることはせずに椅子から立ち上がり、最初に吹っ飛ばされてから放置されたままだった魔族の死体のところまで歩くと首根っこを掴んで持ち上げ)

「うーん、外敵を待つなんて消極的な姿勢で燻ってる人達が居るなら、あいつから六魔将の座を奪い取ってやるぜー、みたいな積極的な姿勢でボクを襲いに来てくれないかなー。来てくれたら何時でもどこでも幾らでも受け入れてあげるのになー。
……うわー、ヴィクってば横暴だー……アハ、店主のオジサン災難だねー。それとも命があるだけマシなのかな? えーと、ボクは……うん、そうだね。もう少し歩き回ったら適当に"肉"を食べてからフォルテラに行くよ」

(横暴なフリをする相手にわざとらしい口調で指摘するも、数秒と持たずに破顔すれば店主に一方的かつ上から目線な同情をしてから、この後の行動について問うてきた相手に答えを返す。そして死体を手に持ったまま相手の傍へ戻ると、更に一歩近付いて――お礼の言葉を言い終えると同時、不意打ち気味に相手の頬へ唇を寄せる。そんなこちらの動きに対して相手が身じろぐなり避けるなりしなければ、そのまま小さな音を立てて軽いキスをするだろう。そしてキスの有無に関わらず、さっと身を離すとアハ、と笑って別れの挨拶を告げれば軽やかな足取りで店を出て、先程答えた通り夜の魔都を死体を引きずりながら歩き回り――最後に訪れた訓練場で、賭け事の殴り合いをしていた十数名程度の小集団を相手に公開処刑さながらの"食事"を行ってからフォルテラ聖王国に向けて出立するのだが、自分の部下が「たっぷり食えよ」という言いつけをしっかり守ったことについて彼が知った時、果たして何を思うのか……それは少なくとも、今はまだ誰も知り得ぬことで――)

「ヴィク、今日は色々ありがと、ね――と。
……それじゃ、ボクも行くねー! ヴィク、またねー!」

>退室

** 投稿日時:2022.10.01 12:32 ** [ 編集 ]
[ 35 ] ◆
** PC名:コンスキウス **

な、なんだよその顔…。(姿かたちは完璧に愛らしい少女のほほえみはヒトならざる内心が透けて見えていても花咲くように美しく。その一方で他の客らの冷え切った心情もしっかり聞こえ、一抹同情が湧き起こって。同情が生えたところでどうしようもないし、優先すべきはリエルエンなので今回もまた何も聞かなかったふりをしてニコニコからニヤニヤへ移り変わる表情にうっすらと文句をつけて。 結局それはお互い友好的な関係にあることを確かめ、周囲に知らしめるためのじゃれあいに過ぎないこと。ただ別れの挨拶をするには近過ぎる所に彼女が踏み込んで来ても変わらず、言葉通り熱のある唇が頬に寄せられるのを受け入れよう。些細であれども皮膚接触、顔面という急所への接触を許容するのは自分でもどうかと思うが、目くじら立てて拒む必要のある害意や下心は聞こえてはこないために頬への口付けと同じくらい軽い笑い声を返事にして。左手を軽く振って見送った後、自分も酒場を立ち去ろう。飲み直すとは行ったが火傷の治療が先であるし、なんだかんだと追加された翌日以降のタスクへの心的疲労から酔えもしない酒を追加で飲むこともなく夜が過ぎてり後日、毒物混入の件は一番新入りの調理担当による単独犯、ということになったので酒場は無事営業を続けることだろう。訓練場に残された"食事"の痕跡に深刻な事件性がないことと合わせ、己の気が触れた"良心"の軋む音と共に事実を都合よく埋め立てたがために気にする者はそう多い事件では無くなってしまって)ふふ、ふ。環境が変われば今までと違うタイプの強者が出てくるだろうよ。楽しみにしてるぜ、色々と。…そう? 殺さないようキッチリ手加減してやったのにさ。なんかダウンしてるけど…、ああ。たぶん平気だろうが気を付けろよ、下らない死に方されたらめちゃくちゃ困るんだから、さ。>退室

** 投稿日時:2022.10.05 23:18 ** [ 編集 ]

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