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[1] アンダンテ
By 紅魚
06-28 19:07
ふわふわときらきらを両手いっぱいかきあつめて
つま先立ちで
ふりかけてあげる。
ふたりぼっち、
淋しがり屋、君。

海と風と空と、
それからもう一つ。
明日になればわかるよきっと。
それまで
ねぇ
影踏みをしよう。
恥ずかしいくらい熱心に。
祈るみたいな影踏みしよう。

ほら
縁日がくるよ、
縁日がくるよ、
放り投げた思い出と後悔をちりばめて
縁日がまたやってくるよ。
ぼわぼわと光の色だよ、
ぼわぼわと。

宙空を由良と流れて蕩けるように消えた金魚の残影が、
きっとあたしを殺したかもしれない。
知っていたなら言わなかったよ
あれが欲しいは言わなかったよ
絶対絶対言わなかった。

駄目になった海藻の匂いがします
桜は散って
世界が一瞬無音で満たされたから
四角に切り取って喉仏に貼り付ける。
声を下さい。
斜め45゜突き刺さる
嘘の吐けない声。

歩く歩幅で踏み付けた影は
ハロゲンライトに暴かれて
片端からぼうと薄れていくから、
影踏みはもうおしまい。
反転の君を10秒見詰めて
空に送ろう。

あたしとても満たされてましたから、
何時だって何処へも行けませんでしたから、
さよなら
さよなら

海、空、風、キミ。




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[2] By 紅魚
07-31 02:06
やわらかく、
やわらかく、

この作品は、
一種の転機になりました。

昇華して消化したかったのです。
V803T
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[3] By 沙緩
08-17 00:35
読んでいて、ふわふわ、ふわふわ、心地よかったです。


最初の連が大好きです

絵本の挿絵のような、優しいクレヨンタッチの絵が頭に浮かびました。
V804SH
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[4] By XXXXXXXXX
08-20 15:57
「歩く速さで」

これは楽曲のテンポを表すイタリア語ですね。堂々とした曲、行進曲なんかに多いテンポです。やわらかな優しい曲も無いではないですが、それはどちらかというとアダージョですね。
この詩からはどちらかというとアダージョな印象を受けました。それでもアンダンテとしてあるのは、待ってはくれない、時間の、年月の移行がそんなテンポだからでしょうか。

これは、別れの詩なのでしょうか。否、別れ、と言う程生なモノでなく、決別(ちょっと違うかな。もう少し柔らかいような)の詩でしょう。
それにしては悲壮感は漂わず、幸福感の方が多く含まれているようでした。読んでいてなんだか恥ずかしくなって仕舞います。

こんな詩も書くのですね。また読みに来させてください◎

W42H
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