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1:不思量底を思量せよ
ラガマフィン
ラガマフィンな本を読みながら簡単にして書いていくよ( *`ω´)
(iPhone)
05/12 18:40
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2:不思慮底を思慮せよ
1950年代、

ジャマイカにはすでに、中で家族四人が暮らせるくらいデカいスピーカーがあり、

大陸をまたいで聞こえるくらい増音能力のあるアンプが断崖絶壁のように積み上げられていた。

サウンドシステムはそれぞれの地区の心臓の鼓動だった。

当時のキングストンのダウンタウンでは、全ての若者がどこかのサウンドのサポーターだった。

ひいきのサウンドシステムの味方につき、盛り上げるのは男の沽券にかかわることだった。

それが地元のため、友達のため、自分の名声のためだったのである。

1950年代には、そうする事がすでに当たり前だったのである。




(iPhone)
05/12 18:51
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3:不思慮底を思慮せよ
デカいスピーカーでアメリカのR&Bとかjazzとかをガンガンに鳴らすのは1940年代なかばには店に客を誘い込むためにすでにやっていた。

日本ではちょうど戦争がピークになり終わった頃だ。

地球の裏では人をコロス爆弾ではなく人を楽しませる爆音がなっていたのである。

クソでかい音は客引きにはすげぇ効果があったらしい。

1940年代後半になると酒を飲むついでにBGMに音楽を聞くわけじゃなく、音楽を聞くためだけに人が集まるようになった。

これは小型のラジオが普及してなかったからだ。

日本の家庭にテレビが珍しかった頃、電気屋に人が集まってテレビ見てたのと同じ感じだろうか?
(iPhone)
05/12 19:02
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4:不思慮底を思慮せよ
とにかくジャマイカの人々にとって、

プロが作った音楽を聞く唯一の方法がサウンドシステムだったのだ。

それが流行ってサウンドシステムそのものが独立した社会現象となり、オペレーターやソンマンは地元の有名人になった。

トム・ザ・グレート・セバスチャン
V・ロケット
ブルースブラスター
サーニックザチャンプ
キングエドワーズ
ユニヴァース

などのサウンドによって(全然わからん)野外ダンスが華々しく行われ、

ダンスは単なる都市部のエンターテイメントから、キングストンの中心的存在に進化した。

(iPhone)
05/12 19:10
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5:不思慮底を思慮せよ
ダンスは

男と女の出会いの場であり
フアッションとか流行りをつかむ場であり
情報交換の場であり
政治について語る場であり
商売の場でもあった。

ディージェイが喋れば、
それはゲットーの新聞的役割も果たした。


そしてなにより、金が動いた。

地方とかよその人とかがゲットーのダンスに来て飯食ったり酒飲んだりすると結構な金になっていたそうだ。
(iPhone)
05/12 19:20
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6:不思慮底を思慮せよ
1950年代の半ばから1960年代に偉大なサウンドマンが二人いた。

コクソン・ドッド
デューク・リード

の二人だ。

二人とも酒屋だったらしい。

ダンスに人が増えれば酒も売れるからサウンド頑張れば頑張るほどビジネスが広がっていった。


(iPhone)
05/12 19:27
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7:不思慮底を思慮せよ
サウンドシステムには「生きてて良かった」とジャマイカの人々が思える要素がたくさんあった。

星いっぱいのカリブの空の下、

広大な芝の所など、気持ち良い場所で繰り広げられるダンスは、誰にとっても人生最高の瞬間だった。

ジャークチキンの美味しい匂いとブーゲンビリアとガンジャの香りが、

グルグルと頭の中を渦巻く頃、

冷たいビールの瓶を通して、

熱いR&Bのジャンプアップのビートを感じる。

大きな瞳の娘とクールなステップをキメる。

誰だってその空気に圧倒された事だろう。

ダンスの会場を出てしまえば、いい事なんか何もない。

でもそれは少しも気にならない。

なにしろ、サウンドシステムでのあの瞬間さえあれば、

全てが手に入ったのだから。


(iPhone)
05/12 19:37
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8:不思慮底を思慮せよ
ダンスは単に楽しいだけのものでは無い。

文化的に正しく言うと、こういったサウンドシステムのダンスこそがジャマイカを変えてしまった。

この島とそれ以外の世界との関わり方を永遠に変えてしまった。

ジャマイカが生み出すものの中で、最も鮮烈で、もっとも価値が高くいまだ無尽蔵と思われる輸出品は、音楽だ。

その音楽は、もともとはサウンドシステムが輸入したアメリカのR&B、それが途切れることなくジャマイカ中に流れていたおかげで誕生した。

1950年代半ば、サウンドシステムの普及によって、ジャマイカは国を挙げての音楽狂となった。

そして非常に重要な何かが、まもなく起こる。



(iPhone)
05/13 18:29
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9:不思慮底を思慮せよ
デリックハリオットは目を輝かせながら語った、「音楽だよ。本当にあっという間に広まった。

ただし、ある種の人々の間だけでね。それはいつもダウンタウンティングだった。

でも、ただ音楽を聴くだけじゃない。機材が恐ろしくパワフルでヴァイブがものすごかったから、俺たちは音楽を感じられたんだ。

ダンスをしていると、自分が本当に音楽の1部だと思えてくる。これは俺たちのものだ!ってね。

だから、俺たちの多くが、音楽のために何かをしたいという気持ちになった。

調べてみればすぐに分かるよ。最初にあの音楽を作り出したジャマイカのミュージシャンは、誰もが当時のサウンドシステムの常連客さ。

骨の髄までダンスに浸って、俺達ジャマイカ人がどんなに良い音楽を愛するかを、身をもって感じてきた連中だよ。





(iPhone)
05/13 18:38
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10:不思慮底を思慮せよ
彼らがサウンドシステムでどれほどの影響を受けた日は、簡単にわかる。

サウンドシステムがとてつもなく強いインパクトを与えたその5年後には、たくさんの若者が自分の手で音楽を作りたいと思うようになっていたからね。

そして60年代の初めには、キングストンと言う街の大きさからすれば、はるかに多い量の音楽が作られた」

とデリックハリオットは言う。
(iPhone)
05/13 18:40
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