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[1] 残像/変態ピエロ
By 変態ピエロ
12-12 03:48

兎みたいに足早な君を追っていく
街路を走り抜けて
だけど恐怖に僕は追われている
近くまで行って君の薫りを感じると
僕は背後を気にしながら足を止めた
君は不安そうな顔になる
触れたい 触れたい 触れたい
そんな気持ちがなかったら君に何か言えたのに
傷つけるために優しく出来たのに


暗闇に掌掲げて指で書いた相合い傘
オレンジの字は儚く溶けていく
僕の名前が、君の名前が消えないように
もがけばもがく程窓の水のように溶けてゆく


力が欲しいんだよ
力が欲しかったんだよ
君が知ってる僕以上に
守る為に変わりたかったんだよ
僕の勝手だったんだと
全部知っていたのに


三角形になった僕と君の上に
僕は支点となる安心を作りたかった
現実の中でのバリアを作りたかった
浚いたがる風に飛ばされないために
だから力が欲しかった
だから君を悲しませた
だから人を傷つけた
僕はどこに居るんだろう
本当はどこに居るんだろう
何が欲しかったんだろう


見つめていた君の顔を
ずっと僕は自分のように見ていた
それがいつしか何も省みないものに変わって
今の恐れがある
自分を守りたいだけなのかな?
ただ一緒に居るだけで
ただ笑える青春のようなら
どれだけこの痛さを取り除けるだろう


力が欲しかったんだ
努力しても
汚い事をしても
人を傷つけても
力が欲しかったんだ
君を幸せにできると信じていた
君を無視してたんだ
君を信じていたのに
君が僕を見ていて
君がそんな事を望んでいるかも知らずに
力が欲しかったんだ
君が社会に狩られないように
力が欲しかったんだ
未来が暗くならないように
無力な僕
無力な僕
無力な僕
だから力が欲しかったんだ


足早に走る君を見ていたかった
無償で良かったんだよ
僕は僕が僕が
無償が良かったんだよ
君に触れていたかった
君を泣かせたくなかった
君を追いかけたかった
ただ ただ
正面の椅子を見ていたかった
海を見ていたかった
手を被せるだけで構わなかった
僕が見たかったのは僕じゃない
君なのに
930SC
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