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[1] とある廃墟にて(改訂)/変態ピエロ
By 変態ピエロ
02-23 03:10
平屋の廃墟で中庭を見ている
.家の中央にくり貫いたようにある中庭を
そしてそれを挟むように 古の四つの部屋があり
.僕はその一つに居る
窓はもはや無いし
.外壁は薄く明るめの茶色をしているが
長く風に晒されていたせいで
.元の色は識別できない
花もなく 雑草すら枯れている
.ただ真っ白な砂が
中庭を埋めて
.小さい砂漠のようにも見える
流れる仄かに温い風に翻弄されて
.その真っ白な砂は
僕の足元に、さらり、と触れ
消えていった
空虚な景色 中身の抜けた死体のようだ
.生活感もまるでなく
草臥れた机 裸のベッドが砂を被り
無造作に
.そして無邪気に置かれている
Why?
.被る砂を押し退け 机に描かれる文字
.それは僕にも分からないよ
なぜだろう
.僕は多分此処に惹かれている
見放された世界
.需要という身勝手から追放された
裁判のない犯罪者
.理由はくだらない
「要らないのだ」
そうやって此処は捨てられた
.そしてそれは僕らにも言えるだろう
犯罪者はどこなんだ?
犯罪者は誰なんだ?
罪は正に罪であるべきだし
それは後悔を伴わなければならない
僕は目を細めた
.夕陽が目映い
壁に反射して
.部屋というより 僕を照らしている
色づいた砂もまた明るさを得た
.こんなに悲しい事はない
それを与えたのは誰の力でもない
砂が擦れ合うメロディーに
.僕は、腐り軋む椅子で目が覚めた
砂は混ざり合い
.蟻地獄のように回転していた
そして顔を作った
「やあ、君は誰?」
「分かってるさ、
君もまた来るべくして来たんだから。
だって同じだもんね」
ああ、何でだろう
.何で笑っているのだろう
無意識に頭が真っ白になりつつある
彼が言う意味を理解したくない事だけが
.はっきりと一つだけ浮かんでいた
頭を抱えて座り込む僕を
.彼は容赦なく飲み込んだ
ざぁあああと轟音で
犯罪者はどこなんだ?
犯罪者は誰なんだ?
罪は正に罪であるべきだし
それは後悔を伴わなければならない
真っ暗闇に響く 前触れもない言葉
.そしてビジョンが現れた
シャッター音と共に
.赤ん坊とナイフが映り
そして画面には 女
.黒い髪を腰まで伸ばし
ナイフを手に取った
何故だろう
.何故、彼女は死なないのだろう
何故だろう
.何故、彼女は彼を見ているんだろう
そして大量の血が画面を埋めてゆく
犯罪者は誰なんだ?
産まれた罪を償うんだったっけ?
カシャッ
.切り替わった画面には
先程の家 そして一人の男が居た
.黒いタキシードで顔には紙を貼っている
「不要品」
No、No。僕は必要なはずなんだ
.少なくともこの世界の誰かよりは。
わかっているんだぜ
.これが僕を如何に殺すかを
そして僕は 僅かな希望を優越感に変えた
男と比べながら
子供と比べながら
うん。そうだね僕が間違いなんだよ
.僕もゴミ箱に捨ててきたんだ
ゴミ箱の中で 色んなものを
だから彼が僕に言った意味も分かる
「来るべくして」
犯罪者はどこなんだ?
犯罪者は誰なんだ?
僕も正にそうなろうとしているし
.捨てない奴なんていない
子供は死んだし
男は首を切られたから顔がない
不要品
不要品
不要品
不要品
不要品
↑↑?
↑↑]
そう僕は品にすぎない
.資本主義を支える奴隷の一人
止めてくれもう付き合いきれないよ
.誰が望んでこんな事になったんだ?
僕はなぜ従ったんだ?
.僕はなぜ見捨ててきたんだろう
人を見ているか?
.古の鏡に彼らはいつも居る
神の残したものよりも
.遥かに古い鏡に
基本に置いてきたものがある
.それは一番人気の店にはないし
家にはないのかもしれない
「来るべくしてお前は」
.あの声とともに
僕は廃墟に戻された
.真っ白な砂を、全身に纏いながら
ボヤけた侭 僕は
.画面のあの男を探しに歩いた
そう犯罪者の一人に僕は含まれている
.そして被害者でもあるのだ
廃墟が美しく輝く中
.犯された無関心家屋で笑う者
その影の僅かな放棄が
より美しい影を産むのだ
無責任が勝つ事はない
無責任が勝つ事はない
投稿日.11月26日
930SC
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