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[1] 霧の代償/変態ピエロ
By 変態ピエロ
02-27 18:13
春色夏色秋色冬色の金平糖みないな砂利は、
鄙ひだ田舎道にぎっしりと詰まっている。
その周りには野草が足首の高さあたりまで伸びていて、
少し横には小川のせせらぎがあった。
真昼の霧の中で草と湿気が混在したなんとも田舎くさいというか、
自然くさいというかそんな匂いが漂っていて、
私はそこに景色に匂いに同化している気がしたのである。
そしてそれが妙な快感となって身体中を循環したのだ。
飄々と迷う内に神社の赤い鳥居と注連縄が見えたので、
私は階段に座って色々思うわけであるが、
これがもし晴れてでもしていたら、目の前には田圃があって、更にその先には未開の如く森があって、
そしてその先には私の街があって、
そんな厭な事ばかりが沸いてくるように浮かぶのである。
理由は探すまでもない。私が態態霧に入って此処に居るのと同じだ。
一人でありたい。そう漠然と思って私は生きてきたのだ。此処に来たのだ。
街のショッピングセンターでもなく、女郎と戯れ涎を垂らす風俗でもなく、
此処に来たのだ。
霧に書きなぐるように述懐した忌々しき記憶の断片。
白を外科手術のように引き裂いて見える、己が欺瞞の日々。
偽っていたのは自己保身の為だった。人の都合を辿り笑っていたのは畢竟自己保身の為であった。そして此処に居る事もまた逃れるための自己保身である。
然し私は私から逃げられないのだ。彼らが鯛のように私を重宝しようとも、私が鯛になろうとも
私は逃れられないのだ。彼らを欺き茶を濁しても。
彼らを傷つけたくないという事は、その表面を隠す、
傷つけられたくないという保身という素顔であり、
こうして私を惨めったらしく、嘆き批判するという事は、私と似たような性格の存在を、
惨めに足で叩きつけるのと同意で、
私は常に何者かを心で切り刻んでいるわけである。
ただただの、私の戦いで、
いつからいくらのいくびとを私は霧に送ったであろうかと、
今はただただ、霧消する白に問うのであった。
―――――――――
前回の詩だと暗すぎてどうも踏ん切りが付かないので、これで最後にしようと思います。
すいません、なんかだらしないですね。
ですがこれが最後です。本当に有り難うございました。
930SC
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