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[1] Sweet World/蛇
By 蛇
07-20 18:59

天空に薄紅色に注がれた生クリームが僕らの口を濯いで いく アイスクリームの街角でそれをみんな吐き出して 甘 い匂いとDNAを含んだ泡が街を洗い流してくれたのだ。 ピ ーチ風味の街。甘い、甘い主義たちの摩天楼。 二回目の産 業革命は世界のエルサレム。 インディアンたちの聖地で発 生したのである。 倒産した企業は匂いを袋にため商売をし はじめ、 莫大な料金でわたしたちに売り付けると 次は臨 時の政府が企業からそれを掠めとり わたしたちはニュース でそれを知り、 アップルパイと一緒に食べ、 窓を開け放 った。

そうすると、信仰が漂う、サラダボールの田園風景が、 動物たちのお尻を汚していく。 猿や麒麟の群れが、勢いよ く目の前を屁をしながら通りすぎると 風圧がわたしの家を 吹き飛ばしたのである。 公務員は謝る必要がある。 バー ムクーヘンを支払う僕らの安全は いつも担保されず 昨日 は三人、犠牲になられました。

仕方ないので歩いて次の住みかを探す事にする。土地を 買う砂糖も吹き飛んでしまったので、 いざとなれば、チョ コレートを放尿して 稼ぎを得よう。途中、カエルが夜を背 負いながら 草原の一本道を歩いてくる。 わたしは目を背 ける。 夏のこの時期はカエルが頻繁に出没し、 恐喝事件 も多かった。 然しカエルは夜を運ぶ公務員だ。 だがそれ でも怖い。国家権力。そいつはオレンジ臭く いつもわたし たちを腐らせる。

やり過ごそうとしている。 と、カエルはわたしに声を掛 けてくる。 (申し訳ない。少々お尋ねしたいのですが、ア イスクリーム街はこちらを 真っ直ぐ行けばよろしいのです よね) 流石はエリート。言葉遣いが汚ないじゃないか。 (えぇ、ここを真っ直ぐですよ) わたしは笑顔で答える。 なじりあいである。 (そうですか。ありがとう) 皮肉を 吐き捨て、 カエルはわたしに丸い太った背中を向けて、 夜を運びにアイスクリームへと向かった。 つまりは今、ア イスクリームは明るい。 態態暗くするなんて無駄な砂糖消 費にすぎない。 イライラした。

次の日、わたしはグレープタウンに到着した。 グレープ しかないが、街である。 そうだ。働く場所が必要だ。 グ レープ町役場に仕事の紹介所があるはすだ。 わたしは役場 に向かう。 街中にはワインの川が流れ、 街路樹は葡萄の 実がぎっしりみのる。 落ちた実は、みんなに踏まれ、 ジ ュースとして排水溝に飲まれていく。 ホームレスに聞いた 話だと、 タダで飲み放題だとか、 食べ放題だとか、 それ を納税するだとか、 色々な話を聞く事ができた。

役場に着く。一際目立つ葡萄のウッドハウスである。全 長500mはあるだろうその出でたちは神々しささえ感じら れる。(こんにちは、何か御用ですか?) 相変わらず公務 員は嫌味である。(はい。実は前に住んでいた町が動物に やられまして、ここで仕事をし て、住みたいと思いまして ) 公務員の女は巨乳を揺らしながら、また嫌味。 (ああ 、確か国策で飼育していた動物が街を壊滅させた事故でし たね。大 変でしたね。実は我が町としても支援策を考えて おりまして、無料で住居 を提供させて頂いております。で すからご安心してください。) はあーやってくれるね。ま だなじりあいが始まるだろう。 (それは助かります。それ で、仕事の方はどうでしょうか。わたしはパ ティシエの経 験があるので、そういった内容のものがあればありがたい の ですが。) わたしが、納税者として堂々と言ってやる と、 巨乳は不敵の笑みで応酬する。 (それでしたら、こ の会社がございます。)

巨乳は、資料を私に見せてくる。内容は悪くない。クッ キーのホームレス を始末し、 砕いてワインにまぜるだけ である。 尚更に、1ヶ月砂糖20袋という報酬である。 私 は会社との面接を希望し、明日伺う事になった。 然し公務 員の態度は最後までムカついた。
Android(SBM009SHY)
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