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[1] 走れ/ジョナサン
By ジョナサン
11-06 21:30
長らく続いた雨が止んだ
草花の香りがたつ灰色の空
遠くのほうではクラクションがなり
電線にとまる鳩が飛び去る
水たまりに顔が映る
生き遅れた奴の顔が映る
名前の書かれた雨靴で踏むと
波紋に揺らいで元に戻った
映った瞳はなにを望むことなく
靴を隠され今日も一人
気持ちは前を向いていても
足が石のように重い
わかってる
誰も助けちゃくれないさ
背中をおしてくれる奴も居ない
いじめや裏切りや病気よりも
誰からも必要とされていないことが辛い
死んだように生きるくらいなら
一生懸命に走れ
走ってコケてまた立って
だけどやんだ雨はまた降り出すだろう
夢が現実に追いつかない
カラスがゴミ箱を漁ってる
笑顔で母に渡された
弁当と遠足のお菓子
「300円超えちゃったけど内緒ね」と
一人で買えない僕の代わりに
色んなことがめまぐるしく
僕を置いて進んでゆく
わかってるだろ
誰も助けちゃくれないよ
背中をおしてくれる奴も居ない
重たい足を無理やり動かす
前に向かって歩き出す
そうだお前ならやれる
だから頑張れよ勇気だせ
水たまりに顔が映る
生き遅れた奴の顔が映る
まだ間に合うさ
飛び越えろ
何もかも忘れて走り出せ
死んだように生きるくらいなら
一生懸命に走れ
走ってコケてまた立って
だけどやんだ雨はまた降り出すだろう
遠く笑顔の陰でうずくまっていた記憶
あの日走った少年は
きっと僕とは違った道を歩んでいるだろう
iPod
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[2]
By 煤
08-24 06:43
>>1
私自身死んだように生きる人間の一人です。なので最後の連の、―あの日走った少年は きっと僕とは違った道を歩んでいるだろう―というような事を常々考えて生きています。あの時こうしていればとか、ああしていればとかですね。でもそれは非常に無意味でありまして、やはり人は今を大事に過ごしていかなくてはならない、そして、だからこそ胸を張れる未来が手に入るのだろうと思う次第です。
さて内容についてですが、8連目のわかってるという自分視点の部分から、14連目のわかってるだろ、という自分に対しての視点に切り替わっていく辺りが秀逸だなと思うのと同時に、わかってはいても思うようにならない気持ちが良く理解でき共感できました。また、そういった部分が人間臭さを放っており、作品に血を与えているのだろう思います。
他にも気に入った箇所がありました。特に―夢が現実に追いつかない―というところは詩的で上手い表現ですし、―色んなことがめまぐるしく 僕を置いて進んでゆく―という表現はもっとも自分にとって共感できる箇所でした。
この作品は情景はもとより、全体的に優れた良い詩だと思います。少なくとも私にとっては良い詩でした。
長々と稚拙な文章で申し訳ありません。失礼致します。
Android(SBM009SHY)
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