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[1] マヨヒガの戦士/変態ピエロ
By 変態ピエロ
11-28 07:23


夜風に靡く髪と 擦れ合う野原の音
 寒気に苛まれる感情に 惰性が打ち寄せる
憂鬱な停滞が 来るはずもない誰かを
 ひたすらに待ち続ける
立ち竦む街灯には 落ち葉があたっては 砕ける

希望と絶望の 狭間などなくて
 いつも 属せない何かに 属している
そんな連続に 沈む 己 という自我
 あなたに それがあるのかは分からないが
他人から見りゃ 大抵あなたは あなたで
 あなたを持っている 他人から見りゃ

飛行機が 赤いランプを 点滅させて
 上空をスローで飛び 星々はミクロに輝く
今は 誰にも見られない
 状態も知られない
置き去りにされた 景色たちに紛れて
 自分さえ置き去りにした
臆病で 無情な 防衛本能
 誰もが 自分と争わなければ 自分にはなれない

足元から 迫る闇が 川のように水位をあげる
 じんじんと伝わってくる 冷たさに
幻影か幻想か 夢か幻か 現実か非現実か
 分からないまま 飲まれていく体

心ではなにも分からない それほどに逃げて
 時間の流れに従って
海にたどり着いて
 満ち潮に飲まれて
軈て 学ぶものから
 戦うものになった

のに、僕の心だけは まだ
 あの 虚ろな夜にさまよう

踏み出せないのに 前に進む
 エスカレーターのような 現実に
逃げだして 投げ捨てた
 自分に追われて 逃げ道を探すだけの
くだらない 言い訳に

別れを告げたとしたならば
 僕の今までという彼らは
どこに 置き去りにされて
 どのような 景色になるだろう

置き去りにされ 切り離された場所に 訪ねる時こそ
 僕らは 戦わなくてはならない
この世界の亡霊と
 置き去りにされた亡霊と
今という 怪物と
 負けることよりも
それらは 生温いから



Android(SonySO-02F)
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