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[1] 墜落ーついらく/PIERROT
By PIERROT
12-07 12:21



紫外線とDNAが融け合う
ジオラマの風景で
両腕を掲げた
髪の長い女
腰まで伸びる白髪の鬣(たてがみ)と
獣の香りは、
ジプソフィラの花畑を
揺らす そよ風に
螺旋状に重なる
オフィーリアのアニマを
再現して

太陽は149,600,000kmの彼方から
ステンレスの
フィラメントを伸ばして
女の裸体に巻き付き
鋭利に煌めいている

正中線と乳房と台所には
オレンジの水滴とM9があった

三日月が
脈拍数に合わせて閉ざす貝殻に
挟まる人差し指の爪
停止した反射光に(脈動に)
海が煌めき
開くニライカナイの円
巨大な筋肉質の腕が
その丸いアナルから
飛びしてきて
弾ける海域に
沈む者が多い時分
黄色いスウェットが
吹き上がる


廃車に座って
アクセルを踏むの
さばさばした砂漠の
ロバを殺しながら
あなたが微笑む
ダッチワイフに
豪雪が積もるために
あなたも降り注いでいる
煌めきの 残骸の上で

百足(むかで)が自殺者の肉片の末梢神経から
浮き出てくるように
キヨスクが浮かび上がる
プラットホームの黄色い線の上で
魚が跳ね回っている
そして、汚ない事ばかりが
青いベンチに並ぶと
お尻が学生鞄に大量に詰め込まれていて
それはよく落とされ
落とされた
女が
コンドームを咥えながら
日本人を泳いでいる

せせらぎが
女のか細い骸の手指に掬われて
落ちる青空を見た
天は途端に
ドブの底の視線に
反転していく
泥一つ
手に入らないまま
泥になっていく

棺桶と比例した洗濯籠で
女はぬるぬるの林檎を暖める
まだ産まれたての鹿が
信仰を知らないようなまなこで
見つめるような、
藍錆色のまぶしい禿頭のような、
赤子の首に女は
かじりつく

その果汁の弾け散った、
天窓の斜光に、
繋がれた糸のこで、

彩度を削がれた 排水溝
凍てつく 硝子
氷柱 に 刺さる
バービー 人形
首 をもたげる、
海辺の 漣に
うつる


落ちる
ひたすらに
煌めきながら
落ちる
そう
煌めき
ながら
落ちる
の、




Android(SonySO-02F)
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