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[1] 無限問答/玲
By 玲
02-26 14:08




これは これはと子供の頃に聞き回った
大人はあれこれと適当に受け流したけれど
今は僕だっておんなじだ
何かを知れば知るほどに
どうでも良いものも増えるから
彼女とか友達とか ニュースの誰かとか
人間でさえも 社会でさえも
合わないとか言って どうでも良いと分類した


そしたら いらないものといるものの箱で溢れた
引き出しばっかりになってさ
きっと あの頃の知りたがりの僕なら
相手が嫌がったって しつこく聞きにいったのにな


君が なぜ悲しんでいたのか
お前がなぜ 怒り狂っていたのか
人はなぜ 人を殺すのか
政府はなぜ 国民より海外を気にするのか
なぜ 僕は僕なのかって


どいでも良いって
どうでも良くないことなのかもしれない
知りたくないのではなく
知るのが怖いだけなのかもしれない
あの日の僕は 四次元ポケットみたいに
来るもの 来るものを 溜め込んでもおけた
そんな怪物だった
人は成長する度 身体は大きくなるけれど
心は小さくなっちゃうのかな?


誰かを知る事を避けた時
僕はかつて無視された僕の影を再び作り出していた
その影は日ごとに大きくなって
僕は影より目立たない 付属品になった
いつのまにやら 僕は僕さえ
どうでも良くなってしまっていた


きっと人は 知りたいからこそ
学問ってやつを作ったんだろうけど
知恵を身につける度に知恵から逃げる
のは仕様だろうか
数学で打算ばかりして
国語で言い訳ばかりして
科学で人を試してる
社会で人を笑ったら
英語でそれをごまかして
道徳で悪人を見つけたがる


ひとのあらばかりをつつくと
自分のあらが巨大化してしまった
僕は悪人だな
僕は善人のジャンパーを道徳で武装した
テロリストだな
正義を信じて 悪を信じない
どうにかしてる あんぽんたんです
悪があるから 正義があるのだから
正義があるから 悪があって
知っていることがあるから
知らないことがあるのです


知らないままなんてできるはずなかった
知りたいことは まだあった
僕はただ 聞くことができなくなっただけだ
くだらない知恵から産み出されたプライドや
劣等感から逃げる優越感で
何かを見下していたにすぎなかった


君の事を知りたかった
あの日君が僕の手を離した理由を知りたかった
君にそれを聞くのが怖かった
お前がなぜ
誰かを傷つけてしまったのかを知りたかった
友達である以前に そもそも友達であったのかを
知るのが怖かった
あらゆるものが怖くなった 怖くて仕方なかった
僕は無限を失った


僕は僕の事を知りたかった
見知らぬ誰かを知るために
僕は僕の事を知りたくなかった
見知らぬ誰かに知られないために
そんなよく似たあの日の僕と今の僕
子供は怖さを知らないけれど
知らないからこそ無限にもなれたんだ


僕らは学んで怖さを知ったけれど
怖くないことを学ばなかった
おそれは無限から 有限を作ったけれど
僕らは有限には入りきらないから
いつだって張り裂けそうなプライドで
かっこつけて 挫折して
あったものばかり失って
無かったものばかり探してる


きっともう あの日の僕には戻れないけれど
あの日の僕ならば
今の僕をも 知ろうとしたのだろうな
そんな僕に憧れた今の僕なら
答えられるのかな
かつての僕が
求めていた答えを



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