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[1] Wingless Bird/miu
By miu
08-16 08:23
羽根のない鳥である事を
受け入れるまでに
必要だった膨大な時間は
星屑のように瞬くよ
プログラムのエラーは
容赦ない現実を突き付けた
誰もが持って生まれた
本来あるべき筈のものが
この背中には存在しなかった
幾ら憧れを叫んでみても
空は遥か遠いままで
悔しさを前に咽び泣いた
沈んでいったあの夕陽を
自分の姿と重ねていた
終わりなき悲しみが
メビウスの輪のように
続くだけと思っていた頃は
生きている事が悪夢で
目が覚めるのを待っていた
流し続けた涙が
水溜まりに変化遂げた時
底の深さが見えなくて
窺うように覗いていたら
この身体が映し出された
無翼を見たくなくてずっと
鏡から目を背けてきた
だけど水面が曝したのは
ミロのヴィーナスのような
不完全さ故の美だった
終わりなき悲しみの
殻が破れ始めた
自分は一面だけでは
構成されていないのを
知ると同時に扉開いた
空は飛べないけど
心に羽根を生やす事なら
いつかできるかもしれない
生きている事が正夢と
胸を張れるようになったら
終わりなき悲しみが
メビウスの輪のように
続くだけと思っていた頃は
生きている事が悪夢で
目が覚めるのを待っていた
終わりなき悲しみの
殻が破れ始めた
自分は一面だけでは
構成されていないのを
知ると同時に扉開いた
N01E
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[2]
By PIERROT
08-16 17:09
>>1
文体が若干、硬質な印象を受けますが、 羽根のない鳥が登場人物の現状況を例えたものだと考えるなら、テーマ的に柔軟さを求めるのは逆に違和感もあるかなとも思いました。
ープログラムのエラーは 容赦ない現実を
これは、遺伝子的欠損を表しているようにも捉えられるし、人生過程における設計の失敗を表しているようにもとれます。本来あるべき筈のもの。との連でもやはり二方向から読み取れるため、読み手に選択権が付与された面白い構成かと感じました。
ー必要だった〜星屑のように瞬く
こういった表現も良いですね。映像と状況の描写が同時に読み取れるため、頭の中で余計な処理をしなくてもすんなりとかつきちんと印象に残して次に進めるわけです。こういった表現は3連目のー沈んでいったあの夕陽〜重ねていたの部分など様々な連で散見され、秀逸だなと感激しました。
ー自分は一面だけでは〜扉開いた
これがこのテーマに於ける答えでしょうか。人はなかなか曲げられないものを持ち、それは良い意味では信念となりますが、悪い意味では道を閉ざし人を遠ざけてしまう毒でしかありません。この作品では所謂羽根でしょうか。
多面性を持つ事、それは他人を認め信用していく事と連動してしまうため、自分が傷つくリスクや人を傷つけるリスク、そして自分を曲げる勇気が必要なのかもしれません。しかしながら、その一歩を踏み出さなければ扉は開かない。僕はそういった解釈をさせていただきました。
長文と的はずれな批評となりすいません(^-^ゞ
失礼しました!
Android(PC-TS508T1W)
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