01/19 09:59

「森は海の恋人」
木ノ葉

海の近くで育った私は魚介類や海藻が大好きなんです。
今の時期なら何と言っても牡蠣(カキ)が旬でしょう。

牡蠣は好き嫌いが分かれるところですが、生でよし、鍋でよし、フライでよし、なかなか優秀な食材だと思います。

ふだん何気なく食べている牡蠣ですが、美味しい牡蠣を作るために努力している人がいます。『牡蠣の森を慕う会』代表 畠山重篤さんです。

牡蠣の産地の一つ、東北の三陸海岸の中ほどに気仙沼というところがあります。
ここは古くから漁業が盛んで、リアス式海岸という恵まれた地形を活かし、カキ、ホヤ、ホタテ、ノリ、ワカメなど海産物の養殖が行われてきました。

しかし、昭和40〜50年代にかけて牡蠣の養殖場である気仙沼の海も環境が悪化しました。
工場の排水や家庭から流れ込む雑排水が原因で赤潮が発生し、牡蠣をはじめとする海産物に甚大な被害を及ぼしたのです。

その被害を食い止めるべく、牡蠣の養殖業を営んでいる畠山さんは尽力しました。
牡蠣の産地として世界的に有名なフランスまで飛び、そして気がついたのです。

美味しい牡蠣が育つ海の近くには必ず豊かな森があり、川が運ぶ森の養分が牡蠣の餌となる植物プランクトンを育んでいることを。

そのためには気仙沼に流れ込む大川の流域に暮らす人々と価値観を共有しなければ、きれいな海は帰ってこないことを畠山さんは悟りました。

大川上流の室根山に自然界の母である落葉広葉樹の森を創ろう…趣旨に賛同して集まった仲間が『牡蠣の森を慕う会』を結成し、『森は海の恋人』と銘打った運動はこうして産声をあげました。今から二十年前のことです。

切っても切れない森と海の関係…豊かな森なくして命育む豊かな海は存在しないのです。

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