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[1] ■一つ屋根の下(ぷよぷよ・ウィッチ)■
By R
06-18 23:55

一人前になって自分だけの名前をもらう為に
健気にも修行を怠らない少女がいました。

彼女の名前は「ウィッチ」。

便宜上、半人前のマジシャンは
こうしてまとめて呼ばれており、
彼女の様に多く存在している
半人前のマジシャンに対しては、
ウィッチと言う名前以外に
適当なあだ名を付けて個々を判断し、
呼ばれる事もありました。

一人前と認められれば
晴れて正式に名前を受領する事が出来る為、
それは非常に誉れ高い事なのです。

こうして日々修行を怠らない彼女達は、
一日でも早く
自分だけの正式な名前を受領出来る様に
必死に努力を重ねます。

さて、そんな中の一人の「ウィッチ」。

彼女が深い深い森の中で黙々と修行をしていると、
突然激しい雷雲と共に雨が降り出してしまいました。

修行に没頭するあまり
日が既に暮れ始めている事に気が付かなかった彼女は、
早く雨宿りが出来るところを探さないと
夜の森の危険がいっぱい潜む中で
一夜を過ごさなければならない羽目に陥ってしまいます。

『ひゃああ―――――っ!?』

大粒の雨が容赦なく降り注ぎ、
ゴロゴロと唸りを上げて光り輝く閃光は
ウィッチを驚かせ、
雨宿りにと
どこか適当な場所を探すために走り出します。

・・・ウィッチが修行をしていた場所から
少し離れた場所。

「チッ・・・雨が降り出しやがった・・・」

奇しくもそれと同じ時間の別の場所では、
一人の魔導師がウィッチ同様
突然の雨に舌打ちしながら、
雨宿りの為に
適当な場所を探す為に走り出していた姿がありました。

・・・雨音はドンドン激しくなり始めます。

『あら、あんなところにちょうど良い小屋が・・・
 しばらくあそこで雨宿りでもさせていただこうかな・・・』

びしょ濡れになりがら走るウィッチが見つけた
小さな古ぼけた小屋。

彼女はその小屋へ駆け寄ると、
小さくノックした後にドアを開きます。

中には誰も居らず、
無造作に置かれたテーブルや椅子はホコリが蓄積して
もう長い時間使用されていない事を
ウィッチへ無言で語っていました。

『はぁ・・・見事にびしょ濡れ・・・
 暖を取らないと風邪・・・ひいちゃう・・・っくしゅ!』

誰も居ないのなら
自由に使わせて頂こうと、
彼女は上着を脱いで暖を取ろうとした時。

ドンドン!

突然大きな音がドアから響いて来たのです。

『ひゃあっ!? だだだだっ・・・誰・・・ですか!?っくしゅ!』

突然ドアが激しくノックされて驚いたウィッチは
半脱ぎだった服装を慌てて元に戻し、
警戒心を持ちつつ入り口のドアへそっと手を伸ばそうとします。

警戒心を強くしていた為、
ウィッチがドアの取っ手へ伸ばす動作がゆっくりだったせいで、
ドアをノックしている何者かが痺れを切らしたのか
勝手にドアを開いてしまいました。

『あいたっ!』

勢い良く開かれたドアは内側に居たウィッチに当たり、
彼女は素っ頓狂な声で悲鳴を上げて尻餅をついてしまい
鼻を押さえながら入り口を見上げると、
そこには銀髪の鋭い眼光を持った男性が立っていたのです。

「あ・・・悪ィ・・・ノックしても反応がなかったもんでな・・・
 大丈夫か・・・?」

ウィッチが尻餅をついて唖然としている様子を
冷静に見つめる彼の瞳は、
彼女の周囲の時間を一瞬止めました。

次の瞬間、彼女の頬は真っ赤に染まり、
妙に高鳴る胸の鼓動に焦りを露にしたのです。

『あああ・・・あのっ・・・痛い・・・いや、痛くなかった・・・じゃなくて
 大丈夫です!多分、絶対、きっと!・・・くしゅっ!』

目の前に現れた銀髪の男性に心を一瞬で奪われてしまった彼女は、
緊張のあまり自分が雨によって
びしょ濡れになってる事を忘れ、
呂律(ろれつ)が回らないまま応答すると、
彼は小さく鼻で笑って
彼女をそっとベッドへと抱きかかえて連れて行きました。

「あんたも雨に濡れちまったんだな、
 風邪・・・ひくぞ?
 ほら、そこで暖かくしてろ、くしゃみしてるしな。
 暖は俺が用意してやるから安心しな。
 別にどうこうするつもりはねぇーから。」

警戒しなくても良いといわれても、
突然見知らぬ男が偶然とは言え目の前に現れたのだから
警戒するなと言われても
それは無理な話。

しかし、ウィッチは不思議と彼の言葉の奥に
不器用ながらも優しさを感じたのです。

彼が他を向いていてくれている間に
恥ずかしそうに服を脱いでそっと椅子へ掛けると、
ちょっとホコリ臭い布団の中へと潜り込むウィッチ。

銀髪の彼は無言のまま、
暖を取り、小屋の中を暖めます。

「あの・・・さ、あんた、半人前のウィッチ・・・だろ?
 修行大変だろ?
 まだそんな歳で厳しい修行を毎日しなくちゃいけないなんてな。」

気まずい時間が過ぎる中、
先にこの雰囲気を打破しようと口を開いたのは
銀髪の彼でした。

彼は彼女の服装をみて
修行中の半人前のウィッチの一人だと見抜き、
自分が昔修行していた頃を思い出しながら
話し掛けたのです。

『た・・・大変ですけど・・・一人前になって名前をもらいたいですから・・・』

彼の言葉は
毎日一人で修行していたウィッチの心を暖め、
人の優しさに久し振りに触れる事が出来た嬉しさから
応答する言葉とは正反対に
思わず涙を浮かべてしまいました。

「お・・・おい、何も泣く事ないじゃないか、
 そりゃ修行は大変なのは分かるが・・・」

『い・・・いえ、その、久し振りに優しい言葉をもらったから
 なんか自然と涙が・・・』

「・・・まぁ、分らんでもないな、年端もいかねー女の子が
 毎日厳しい修行を行っていれば、な。
 どうせ雨でびしょ濡れだし、ご覧の通り外は大雨だ、
 今泣いても誰にも聞こえないし、
 誰もお前を責めたりしないさ。」

涙を見せるウィッチに一瞬驚いた彼は、
そっと彼女の傍によって小さく囁いて
頭を撫でて安心させようとすると、
ウィッチは彼の言葉に安心したのか
ガッチリと彼にしがみ付きます。

困惑する彼でしたが、
再びそっとウィッチの頭を撫でて安心させると
彼女がじっと自身を見つめてくる事に気が付きました。

「ど・・・どうしたんだ・・・?」

『あ・・・あの・・・風邪・・・ひいちゃう・・・から・・・
 ・・・布団・・・使ってもいいですから・・・』

赤面しつつ恥ずかしそうに
しどろもどろとした口調で彼に話し掛けるウィッチに、
彼は一瞬気まずそうに視線を逸らして
こめかみをそっと指で掻くと、
無言のまま衣服をそっと脱いでベッドの中へと潜り込んだのです。

胸が張り裂けそうな程に緊張するウィッチは
布団の中に潜り込んで、
そっと顔を覗かせます。

目の前に広がる彼の銀髪の輝きは
ウィッチの胸の鼓動を激しくさせ、
異性と言う存在を強く意識して
彼を見つめました。

『(うわぁー・・・服の上からわかんなかったけど・・・筋肉いっぱいだぁ・・・)』

華奢な身体に見えた彼の肉体は
衣服の上からは分らなかったけれど
しっかりとした肉付きで鍛え上げられている事が分り、
彼がこれまでに様々な経験を積んできた事を
ウィッチは理解したのでした。

一つのベッドに一つの布団、
そして互いの肌の温もりが感じられる距離の中、
ウィッチは緊張のあまり赤面したまま。

しかしそれを安心させる優しさを無言で与えてくれる彼に
いつしかウィッチは抱きついて
彼の温もりに緊張も解れて行くのでした。

互いの緊張もいつしか完全に解れ(ほぐれ)、
気が付けば小屋の中で
男と女と言う事を互いに理解して抱擁し合ったのです。

・・・外は未だ大雨が降り注ぎ、
雷鳴が轟く空が
綺麗に晴れ上がる様子は一向にありません。

抱擁し合う二人の声は
雷鳴と雨音に掻き消され、
夜は更けていきます。

「とても綺麗だな・・・ここ・・・」

『あ・・・ああ・・・あの・・・そんな拡げられたら・・・
 恥ずかしくて私・・・っ・・・ふぁ・・・』

ウィッチの下半身だけを抱き起こし、
彼は指で彼女の美しい花弁を開いて
優しく舌で愛撫すると、
赤面する彼女は小さく可愛らしい喘ぎ声を漏らします。

自分の視線の先に、
彼がウィッチ自身の大切な箇所を優しく舌で愛撫してくれる様子が
鮮明に映り込み、
愛撫の心地良さに蜜を溢れ出させて
身体は敏感に反応してしまいました。

激しい雨音の中、
互いの【部分】を愛撫し合い、
肌の温もりを確かめながら重ね合います。

「っ・・・それ・・・すごくイイ・・・ああ、舌がねっとり・・・」

初めて故にぎこちない動きながらも
小さな手と共に懸命に彼へ奉仕するウィッチは、
深々と彼自身の根元へと飲み込んで
全体を包み込んでは愛情を注ぎ、
その愛情を感じ取る彼は
彼女の頭を優しく何度も撫でるのでした。

暖を取るために燃やされた木々が小屋の中を十二分に暖め、
その炎はまるで
二人の緊張した心を溶かし、
そして男と女と言う感情を熱く燃え上がらせます。

彼は彼女の愛情に応えるべく、
そして彼女は彼の愛情を受け入れるべく
肌を更に深く重ね合い、
繋がる二人の温もりを確かめました。

「・・・す・・・すごく・・・温かいのが伝わってくる・・・
 ウィッチの・・・ほら、こんなにきゅうきゅうと吸い付いて・・・
 飲み込んでる・・・だろ・・・?
 優しく包み込んでくれてる事に・・・俺もこんなに喜んでる・・・」

『お・・・奥に・・・奥まで・・・当たってて・・・
 すごく・・・伝わってきます・・・
 もっと・・・ください、あなたの・・・何度も・・・私に・・・』

「シェゾ・・・だ、俺の名前・・・まだ・・・言ってなかったな・・・」

止まぬ雨音はより一層激しく、
雷鳴が轟音を立てて鳴り響く中。

幾度も幾度も愛情を注ぎ、
受け止める二人の夜は深く深く更けて行きます。



⇒  ●やはりウィッチは可愛いな
   ●アルルたん一択だろう?
   ●おいおい、ドラコを忘れては困るぜ



― 終 ―



今回は「ぷよぷよ」からウィッチとシェゾのえちぃ話です。

ウィッチには固有名詞がないのでどうしようかと
少し悩みました^_^;

カップリングについては色々好き好きがあるかもしれませんが、
今回の話では
ウィッチとシェゾにしてみましたがいかがでしょうか。

pc
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