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[1] ■口唇(Fate・ライダー)■
By R
06-02 05:58

薄暗くひんやりとした空気が淀む
怪しげな地下室。

どこぞのファンタジー作品に出て来そうな
少々小汚い、所々苔生した石壁で造られた場所。

恐らく造られてから長い間放置され、
人々の記憶から忘れ去られていたのだろうか。

壁も地面も湿っており、
どこからか水滴が不等間隔で滴り、
その音以外は
不気味なまでに静寂が支配する。

そんな怪しげな場所へ
ある人物から街中で声を掛けられた
一人の男性(読んでいる貴方の事です)は、
ちょっとした実験と余興に付き合ってくれと頼まれ
付いて行く事となった。

…その人物から
いきなり話し掛けられた際に彼は怪しんだが、
実験の内容を聞かされると
途端に煩悩と欲望が己の身を支配し、
怪しげな会話と実験の内容に
胡散臭さを感じつつも
抱く煩悩と欲望には勝てず、
結果、その人物に言われるがまま連れて行かれるがままに
付いて行く事となった。

ホイホイと付いて行く彼も
少々危機感を感じれば良かったのだが、
何せ持ち掛けられた実験の内容が内容だけに
結果的に己の煩悩と欲望に勝つ事は出来なかったのである。





――――――――――――――――――――






…連れて来られた場所は
怪しげな薄暗い洞窟を何か奇妙な力で変形させられ
建造された地下室であり、
所々が怪しく鈍い青色の光を放っていた。

それが洞窟の壁を形成する鉱物や土くれの中の成分なのか
はたまた何かしらの演出として
ライトアップされているのかは分からない。

怪しく光るそれと
室内を不安げな気持ちを抱きつつ見渡していると、


「…そこでしばらく待て。」


と、彼をここまで連れて来た人物は告げ、
何処かへと姿を消した。

ぽつんとその場に取り残され
立ち尽くす彼は
この時ようやく冷静さを取り戻し、
話を持ち掛けてきた人物に騙されたか、と、
己の煩悩と欲望の大きさに舌打ちをした。


「美味い話がある訳ない、か…。」


美味い話、都合の良い話がある筈もないのだと、
再び舌打ちをする。

だが、そんな気持ちを抱きながらも
薄暗いこの地下室の闇に目が慣れ始めた頃、
この地下室へ他の男性達がまた何人もやって来た。

1人、2人、5人、10人…

次々と室内へ別の男達が
集まって来ている。

それは異様な光景にも映るが、
彼等もあの人物に声を掛けられて
ここへやって来たのであろうか。


「…な、なぁ、アンタ達もひょっとして…」


聞けば彼等も彼と同様
ある人物によってここへ連れて来られ、
各々も己の持つ煩悩に勝てずにやって来たのだと言う。

やれやれ、煩悩と欲望に勝てぬ人間の如何に多い事かと
肩の力が抜かせながら彼は溜め息を吐いた。

面目ないと苦笑する他の男性達も
苦笑の中に溜め息を吐いては微妙な空気が流れる
この雰囲気に気まずそうに視線を逸らす。





――――――――――――――――――――





…それから10分程度が経過しただろうか。

地下室の奥の方から重苦しい雰囲気を感じさせながら
壁が開き、
そこから誰かがゆっくりと近付いて来た。

静寂が支配する地下室に、
コツリ、コツリと、澄んだ足音が
等間隔に響き渡り、
近付いて来ている。


「…ッ!?」


異質な雰囲気を感じさせるその者に、
先程まで苦笑していた男達と彼は
表情が強張り、
神経を張り詰めさせつつ
固唾を飲んで両の拳に力を込める。

正体不明の「存在」に
本能的に警戒し、畏怖しているのだ。

硬直し張り詰めた空気が支配する中、
正体不明の「存在」が彼等に囁いてきた。


『…実験として連れて来られたのは…
 貴方達ですね…
 他愛もない実験ですが、
 たまには刺激も欲しいところです。』


薄暗い闇の中、
ぼんやりと照らす灯りの中から
冷静に振舞う声と共に姿を現した者…

それは長身且つ抜群のプロポーションを誇り、
美しい薄紫色の長い髪が印象的な
その身をボンテージ風のコスチュームで包んだ女性だった。

美しさに惹きこまれそうであり、
それでいて
どこか冷酷な雰囲気、
氷の殺意、とも言えるだろうか
僅かな油断を見せたら
こちらの命をいとも容易く奪い去りそうな
危険なオーラをまとった女性。

手には何かの武器だろうか、
鎖で繋がれた楔(くさび)の様なモノを持ち、
両目を覆う眼帯を装着している。

初見の者にしてみれば、
その格好は異様に映るだろう。

いや、初見でなくとも
その姿に畏怖し
強大な存在感にその身を石の如くさせるであろう。


『…随分とまた大勢集まったものですね。
 しかし、それもまた一興。
 試すには丁度良いものです。』


冷静且つ淡々と喋り掛けてくる彼女に
男性達は自分達が
とんでもなく危険な状況に貶められたのでは、と、思い、
煩悩に勝てずこんな所へ付いて来た己を悔いた。

だが、その状況を一瞬にして覆す言葉を
彼女は語り出す。


『…フフッ、そんなに怯えないで下さい、
 私のこの眼帯は少々訳アリでして。
 それにこのコスチュームは私の戦闘スタイルですから。
 もっとも、戦闘とは言っても
 貴方達の命をどうこうしようと言う訳ではありません。
 ここへ連れて来られた際にちゃんと説明を受けたでしょう?
 あまり無駄に時間を割くのも何かと不便でしょうから、
 ストレートに言わせてもらいます。
 私の… 口淫奉仕が上手いか否か、
 …つまり、フェラチオが上手いかどうかを
 貴方達で感じ、評価して欲しいのです。』


彼女の言葉に驚きの表情を見せ、
一瞬状況を飲み込めなくなった彼等は
互いの目を合わせて動揺した。

自分達はまんまと何かの罠に嵌められたのだろうと
思い始めた矢先に彼女が姿を現し、
そしてこの様な事を語るのだから
状況を飲み込めぬのと言うのも無理は無い。

ここへ連れて来られる際に
説明を受けた、とは言えど、
やはりこうして言われると
状況を上手く受け入れる事が出来ないのだ。


『…あの、失礼ですが、
 実験に付き合って頂けるのか頂けないのか、
 それをハッキリして頂けませんか?
 私もそこまで気が長い方ではありませんから、
 無駄と思えば実験は中止させて頂きますが。』


「い、いや、え、ええと…」


冷静ではあるが凄みのある彼女の言葉に、
一瞬背筋を凍らせる彼等。

だが、あの抜群のプロポーションを誇る彼女が、
実験と称して口淫奉仕…
即ちフェラチオを行ってくれると言うのは
どうやら本当らしい。

背筋を凍らせた彼等ではあったが、
当初、持ち掛けられたその言葉を思い出すと
途端に煩悩と欲望が各々の身を包み出し、
身体を熱く火照らせた。

と、同時に股間が疼き、
彼等は彼女の唇と胸元を凝視する。

美しく形の整った唇と弾力に富むであろう肉厚。

加えてあの豊満且つ美乳は
彼等の欲望を大きく膨らませるには充分すぎる程であり、
彼女の独特のコスチュームも
良く見れば見るほど淫靡な雰囲気を感じさせる。





――――――――――――――――――――





「あ、あのっ…!
 お名前を存じませんが、
 よ、よろしくお願いしまっ…!」


「おおおお、俺も、俺も!
 俺も、お願いしますっ…!」


彼女の美しさに惹かれ、
上擦った声で口を開く彼等は
恐る恐る彼女の周囲を取り囲む。

畏怖する感情は拭えないものの
下半身は正直であり、
熱く火照り始めていた。


『…私はライダー。
 そうお呼びくださればそれで結構です。
 …では、順番に始めますので準備はよろしいでしょうか。』


淡々と囁く彼女は
そう彼等に話し掛けると取り囲む大勢の彼等達の前に両膝を地面に突
いて跪き、
そっと男性の股間へ手を添えた。





――――――――――――――――――――





「ううっ… や、柔らけぇ…」


「手の中に包み込まれてる感じだ…」


柔らかな手の感触が彼等のズボン越しに伝わり、
その感触に彼等は腰を震わせる。

行われている行為が
まるで夢ではないのかと錯覚させるほどに。

無理もない、
この様な薄暗い地下室へ連れて来られ、
そしてこの様な行為を受ける事が出来るのだから。

非日常的なこの行為に、
ある種の背徳感を感じつつも
彼等は彼女から受ける快楽に酔いしれ始めていく。


『男根・・・ と言うモノは情熱的な代物ですね…
 奉仕すれば敏感に反応し、応えてくれる…
 なる程、性行為での表現は奥深い…』


繊細な彼女の指先が
彼等の肉棒に絡み、
適度な刺激を与える様に擦られる。

彼女の行為に興奮する様子を隠しきれない者達が
己の昂ぶりを示す様に
ズボンの中から晒し出し、
彼女の前へ何本も差し出した。


『…せっかちですね。
 しかし、その積極性はある意味大事かもしれません。
 己の欲望を僅かにでも早く果たそうとする
 その忠実な心掛けは評価しましょう。
 …それに、私の口淫がどうであるか
 貴方達に評価してもらうのですから、
 私も出来るだけ積極的に行ってみましょう。』


少々理論的…
言い方を悪くすれば
理屈っぽい喋り方ではあるが、
彼女は差し出された彼等の肉棒をそっと握り、
優しく扱き始めては実験を果たそうと心掛ける。

彼女を取り囲む無数の肉棒が
まるで触手の如くビクンビクンと脈動し
彼女の奉仕を待ち望む。

彼女の手に包み込まれる彼等の肉棒は
与えられる快楽に喜ぶ様に敏感に反応を示し、
彼等の表情に恍惚感を浮かび上がらせる。


『んぅっ… う…
 男根がこれ程大きく、逞しくなる… とは…』


手淫だけでなく、
積極的に口淫をも始めだす彼女の姿に、
彼等は背徳感と共に
この異様な光景と雰囲気に
強烈な快感と悦びを感じ取っては
口々にやや変態的、
いや、本能に忠実、赴くままの口調で囁きだした。


「うぁ…! さ、最高ッスよライダーさん…
 そ、その包み込む様に咥えるフェラチオ…
 まるで蛇がうねる様に…
 巻き付く様に舌が絡んでくる…!」


「ライダーさんの胸… 柔らかいッス…!
 口でしてもらうまで、
 俺、この胸で扱かせてもらいますっ!
 気持ち良過ぎてイッちまうかもしれないッスけど…」


「くは… この感触ヤバ過ぎる…!
 ああ、あの、ライダーさん、
 じ、実験の間だけで構わないですから…
 お、俺達のオナホールになってくださいっ…!
 腰が抜けそうな程、フェラチオが気持ちイイッス…!
 つか、良過ぎて
 お、俺、足腰がガクガクして立ってられなくなってきた…!」


余程具合が良いのだろうか、
手淫、及び口淫、胸淫を行う彼女の行為に
彼等は悉く腰が抜けそうな程の快楽に酔い痴れ、
中にはそのあまりの具合の良さにあっと言う間に頂点へ達し、
彼女の顔に勢い良く迸らせる者も現れた。


「うぁぁ! も、もう、限界ィ! で、出るっ! 出るゥ!」


1人の男性が
腰をガクガクと激しく痙攣させたかと思うと
即座に彼女、ライダーの眼前に肉棒が突き出され、
その先端から勢い良く
白濁色の迸りが激しく飛び散った。


『んぷっ…!? んぁ… あ、熱っ…!』


ライダーの顔全体にそれはシャワーの如く降り注ぎ、
粘度を持った迸りは
重力に従ってドロドロとゆっくり垂れて行く。

美しい顔が
男の欲望の色にまみれ、
部屋を照らす鈍い光によって
その様子を何倍にも増幅させた。


「ああ… す、すげぇ… 出た…
 ライダーさんの顔… 俺の精液で真っ白…
 眼帯してるのが残念だけど、
 それが余計に興奮しちまう…!」


彼を皮切りに、
凄まじいまでの快感に果てる者も
続々と現れ始め、
彼女の顔、口内は
次々と白く染め上げられていく。

しかし、
大勢の男達が
次々と彼女の休む間もなく
肉棒を差し出し
奉仕を求めて来ては
勢い良く射精を迎えていく為、
ライダーの口内は
常に彼等の精液で満たされていたも同然の状態に陥っていた。


『お、お褒め頂きありがとうございます。
 しかし、こ、こうまで連続で行うと…
 私も顎が少々疲… っぐ!? むっ…!?』


「ライダーさん!
 もうそんな理屈っぽい事はいいからほら!
 咥えてくれよぉ!
 もう、これだけ興奮する光景を見せられたら
 俺達が我慢出来る訳ないッスから!」


顔や乳房、コスチュームを白く染め上げられた彼女は
次々と休みなく差し出される肉棒を咥え、扱くが、
さすがに20本を越える辺りで
顎に疲労が溜まり始め、
少し休憩を… と、彼等に求めようとすると
即座に次の男が彼女の口内を塞いでは
欲望の赴くままに腰を打ち付けてきた。

彼等の積極的な行動に圧倒されてしまった彼女は、
その時、
自身が彼等にとって魅力的であり、
オナホールと言う意味を理解した。

その理解は彼女の理屈っぽい思考を和らげ、
そして胸の奥底から湧き上がる衝動が
彼女を更に積極的にさせていく。

顎の疲労は確かにあるが、
それを彼等の欲望の赴くままに使われてみるのも
ある種の楽しみでもあるかもしれないと考えた。

奉仕を行う悦び、
男の欲望を何度も浴びる快楽。

彼等の中の誰かが言った、
オナホールと言う行為を受け入れるのも
1つの快楽なのかもしれない、と。

彼女、ライダーは更に深く理解した。





――――――――――――――――――――





「うぁ…! マジですげぇ…!
 ライダーさんの口ン中、これ、洒落にならねぇッス…!
 ううぅ! で、出る…! 出るっ!
 ライダーさんの口ン中で俺、俺…! くはっ…!」


欲望の赴くままに彼女の口内を
オナホールの如く使用する男性の1人が
込み上げてきた滾る欲望を一気に迸らせ、
その塊を彼女の口内の奥深くで弾けさせた。

入れ代わり立ち代りに彼女は口を使用されたのだろうか、
塞がれた唇の端々から
勢い良く精液が噴出し、
コスチュームや唇や顎の周辺、及び地面へ
ビチャビチャと飛び散る。

顎からボタボタと垂れ落ちる精液が胸元を伝い、
跪いた際に出来たコスチュームのたるみの所々に
溜まった精液によって出来た小さな池が増えていく。

誰がいつの間にか置いたのか、
跪くライダーの両脚の間には
ワイングラスが置かれ、
そのグラスの中に
顔やコスチュームから垂れた精液や
飛び散った精液がなみなみと溜まっていた。

彼等の欲望は未だ止む気配はなく、
それどころか更にも増して
群がり始めるのだった。

大量の精液に噎せ返りつつも、
彼女は目の前の貴方へと囁いた。


『あ、あの… 私の口淫は…
 う、上手い… でしょうか…? けほっ…』





― 終 ―





…と、更新が遅めですが
今回はFateからライダーさんのフェラチオ話をお送りします。

ゲームとは殆ど関係ないノリではありますが、
性行為でも確か魔力の供給が出来た覚えがあったような…
と、若干自信がないながらも
書いてみました。

ライダーさんのイラストを拝見する際に、
今回書いた物語の様なシチュエーションを
思い出してみてください。

「ああ、この唇でフェラチオしてもらったんだ…」

なんて具合に。

ライダーさんはきっと、
フェラチオはすんごく上手い、と、思う… なぁ…

そんな訳で、
今回の物語が
読み手である方々の気持ち良いお時間を過ごす手助けとなれば
幸いです。

pc
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