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[1] ■震える山(機動戦士ガンダム第08MS小隊・アイナ=サハリン)■
By R
11-24 18:43
宇宙世紀0079年某月。

地球連邦軍の猛撃により
各方面で撤退と余儀なくされていくジオン公国軍。

それは、
ジオン公国軍技術将校「ギニアス・サハリン」少将の元で
副官を務める「ノリス・パッカード」達も例外ではなかった。

ノリス・パッカード、
彼はジオンの名門「サハリン家」に仕え、
ギニアス・サハリンが秘密兵器「アプサラス」を開発の間
軍令面に尽力し、
部下達からも熱い信頼を受ける軍人である。

また彼は
MSの操縦、こと格闘戦に於いては比類なき強さを発揮し、
彼の駆る青きMSの姿は
物資の困窮する中でも
彼への熱い信頼を寄せる部下達の士気を奮い立たせたのである。

・・・日に日に増す地球連邦軍の進撃は留まる事無く続き、
その進撃によって
ジオン公国軍とのパワーバランスが大きく変貌していく。

そのバランスの変貌により
ジオン公国軍は宇宙へと撤退を余儀なくされていき、
ノリス達が居を構える
この鉱山基地でもその案が提示されたのだった・・・。

地球連邦軍の進撃が間近まで迫りつつある最中、
この鉱山基地で
ケルゲレンによる脱出に於いての作戦会議が
ノリス達と共に行われていた。

「脱出の際は、このケルゲレンはあまりにも無防備。
 ならばその脱出の支援は私にお任せ頂きたい。」

部下を想うノリスは自らが囮となり
ケルゲレンによって脱出の支援を買って出る。

それは同時に、
自らが死に行く事をも意味していた。

『ノリス・・・! 囮とはいえ・・・そんな無謀な事・・・!』

「アイナ様、足の遅いケルゲレンは
 地球連邦軍にとってはただの的でございます。
 それにこの基地でまともに戦える兵士は、
 もはや自分以外に残っておりません。
 負傷兵達を・・・宇宙へ帰してやってください・・・!」

引き止めるアイナ・サハリンと部下達の想いに涙を流しつつも
毅然とした態度で語るノリス。

だが、その声は僅かに震え、
アイナ達と今生の別れを悲しんでいる事を物語っていた。

『ノリス・・・せめて、せめて出撃前の僅かな時間だけでも
 私と・・・一緒にいてください。』

「アイナ様・・・」

ノリスの駆る愛機「グフ・カスタム」へ、
物資の困窮の為に
不完全ながらも最後の補給が終えるまで数十分。

その間、アイナはノリスと共に基地の外で
夜空を眺めていた。

その星空はこの戦争によって散っていった
両軍の兵士達の姿のようでもあり、
また、その美しさは今が戦時中と言う事さえ
掻き消そうとする程であった。

その星空の下でノリスの肩へ身を寄せるアイナは
彼と今までの思い出を語り合い、
そして戦争の中で出会ったシロー・アマダの事を呟いた。

その後、僅かな静寂が周囲を支配した。

アイナはノリスへそっと唇を重ね、
そして強く抱き付いた。

ノリスもまた、
彼女の体を優しく抱き、頭を撫でる。

僅かな吐息の乱れが絡み合う中
お互いが終始無言のまま
抱擁と愛撫を続けるアイナとノリス。

『ノリス・・・私に・・・私にさせて・・・ください・・・
 せめて・・・せめてノリスの温もりを私の唇で感じたい・・・』

小さく呟くアイナの声に呼応するように
ノリスは無言のままアイナの頭を再び優しく撫で、
そして自らの体へ強く引き寄せた。

逞しく隆起したノリスへ
アイナはそっと手と唇を使って奉仕を始める。

この様な事は彼女にとっては初めてではあるが、
ぎこちなさの中に確かな優しさが込められていた。

「・・・っく・・・ アイナ・・・様・・・・・・!」

アイナの肩を抱くノリスの手が
彼女の舌の動きと唇の温もりに敏感に反応し、
ノリスの腰を伝い、背筋に、後頭部へと
彼女の愛情が駆け巡る。

汚れの知らぬ、
潤いのある美しいアイナの唇が
適度な肉厚と共にノリスを刺激する。

優しく絡み付く舌と唾液がノリスの全体を包み込み、
ちゅぷちゅぷと
ノリス自身とアイナの唇が擦れる音によって
絶妙な音を奏でていた。

『はぁ・・・んぅ・・・ノリス・・・ノリス・・・』

唇だけでなく、
ノリスの隆起したモノの全体を丹念に舌で愛撫し、
這い回らせる指先と唇でソフトに接吻を促す。

様々な角度からノリスのモノへ吸い付く
アイナの接吻と舌の感触が、
ノリスの吐息を荒くしていく。

ビクビクと脈を打つノリスのモノは
アイナの唾液によって美しく包み込まれ、
それはある種の抱擁に似たものであり、
その抱擁でノリスは彼女の愛情に包み込まれていく。

先端をチロチロと刺激しつつ、
深く咥えこんでは喉の奥まで包み込むアイナ。

包み込まれた中で唇の肉厚と
口内の温もり、
そして優しく絡み付く舌の感触を感じるノリスは
彼女の頭を再びそっと撫でる。

・・・それは
彼の迸りが近い事を意味しており、
その気持ちを汲み取ったアイナは小さく頷く。

『ん・・・んぅ・・・ふ・・・ぅ・・・』

深く咥え込み、包み込んだまま
アイナは頭を小刻みに、
そして速度の緩急を適度に加えつつ前後に動かす。

ノリスの迸りを促し、
彼の温もりと味を記憶する為に。

「・・・っ! アイナ・・・様・・・っ・・・!」

アイナの頭に添えたノリスの手が一瞬強く握られる。

と、同時にアイナの口内へと
彼の優しさと共に荒々しく一気に迸らせる。

『っ・・・!! んぅ・・・! ん・・・・っ・・・!』

ノリスの迸りはアイナの口内を余すところなく行き渡り、
それをこぼさす
最後の一滴まで喉を鳴らしながら飲み込んでいく。

行為を終えた二人は再びそっと肩を寄せ合い、
星空を見上げる。

時間をずらして基地内部へとノリスが戻った頃、
彼の愛機の修繕と補給はほぼ終えていた。

夜が明け、
ケルゲレンを逃がす為出撃を迎えるノリスは
部下達へ今生の別れを告げた後、
開いたコックピットハッチからアイナへ敬礼をする。

その敬礼に、
アイナもまた毅然とした表情を浮かべ、
敬礼で送り出す。

涙を拭う事もなく、
彼の愛機が鉱山都市の方へ消えて行くまで。

「ケルゲレンに指一本触れさせてなるものかァッ!
 MSの性能を生かせぬまま、死んで行けィ!」

鉱山都市へ進軍し、鉱山基地を目指す地球連邦軍の中に、
奇しくも
あのシロー・アマダの姿もあった。

鉱山都市を舞台に、
愛するべき者の為に死に行く者と
愛するべき者の為に生きる者との戦いの火蓋が切って落とされる。

「ひとぉーつ!」

「ふたぁーつ!」

−終わり−


・・・今回は機動戦士ガンダム・第08MS小隊から
ノリスとアイナのお話。

ガンダムシリーズは好きなのですが、
メカ設定とかは詳しくないので
説明や設定がおかしい部分もあるかもしれませんが、、
その辺りは目を瞑りつつ楽しんでいただけると幸いです。

pc
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