03/31 19:08
「145 き好」
なずな
き好をした。
照れながらも、この瞬間を失わないように、強く抱きしめた。
刹那の幸せも悪くないと知った。
忘れさえしなければ、持ち続けられるものだから。
くちびるの温かさ。
舌のやわらかさ。
てのひらの熱さ。
脚の確かさ。
ひげの痛さ。
吐息の重たさ。
みすみす失うのは惜しいき好。
先がいつになるかわからないから、今はめいっぱい受け取って、心を満たす。
貯金で食いつなぐ日々が明け、き好を生み出す日々がはやく訪れますように。
幸せを祝福される日が来ますように。
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