03/20 20:37
「66 全て意味があったはずなのに」
なずな
全て意味があったはずなのに。
昔むかし、綿矢りさの『インストール』を読みました。
あの、部屋の中身をごみ集積所に積み上げるシーンが、今のあこがれ。
見回せば要るものなんてほとんどない。
シャーペンと消しゴムと、参考書ノートCDプレイヤー本ランプ服飾品。ハンカチティッシュヘアブラシ。
あとは、思い出をまとわりつかせた、無用の長物となった物ばかりです。
要らなくなったものは、少なくとも私にとっては、ごみでしかない。
そんなのわかってる。
ごみを捨てられないで偲んでばかりいたら埋もれてしまうのだと、わかってる。
捨ててますよ、これでも。
減らないけれど。
新しい身分証明書は手に入らなかった。
もう私はなんでもない。
なんでもない私は、なにかだった時期がなつかしい、うらやましい、ねたましい。
自分で自分がうらやましい。
意味を見いだせよ、と歌う彼らに力をもらって、足を動かしつづけなければ。
ああ、生きる意味?
そんなのさ、簡単ですよ。
なにかに満足するまでは死ねない。
それだけ。
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