おばけの妖精
緑のヘタのついたまっしろな布を被り、羽と黒くて大きい丸い目からは、ぼんやりと橙色の光がのぞき、恐がられる妖精さん。
いたずらがすぎ、他の妖精や動物、近隣の村からは、『おばけの妖精』と呼ばれています。
そんな『おばけの妖精』の、ろうそくみたいな、おはなしです。
一番目のページは『*』でとべます。
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次の日の朝。
ランタナは、かぼちゃランタンに潜り込み、村に行くアーサーとアリスとお母さんと一緒に、街を出ることになりました。
アリスとアーサーは、お父さんと、早く病気を治して、帰る約束をし、お母さんとお父さんは、看病にまた街に来る約束をしました。
森に入ると、朝日の輝く木漏れ日が、朝もやを照らしています。
アリスとアーサーは、手を繋いで、元気に歌を歌いはじめました。
ランタナは繋がれたアーサーとアリスの手の上に乗りました。
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それからも、村につく間、歌が森にこだまします。
村の入口が見えてきました
ところが、入口に人影が見えます。
「………あれ?」とアリスが、首をかしげました。
「…………お隣りの、おばあちゃんだ。」アーサーも不思議そうです。
お母さんとランタナは、二人をみて、ため息をはいた後、顔を見合わせて、クスリと笑いました。
お隣りのおばあちゃんが、二人を見つけると、いつもの穏やかさはどこへやら。
ものすごい勢いで駆け、二人を抱きしめました。
「あぁぁあ…ゴメンよ、私がちょっと見てないうちに、二人共居なくなってしまって、村人みんなで探したけど、見つからなくて……!」
おばあちゃんは、二人を抱きしめて離しません。
お母さんは言いました。
「さぁ、二人共。心配かけたら、どうするんだった?」
アーサーとアリスは、おばあちゃんに、向き直りました。
「「心配かけて、ゴメンなさい。」」
おばあちゃんは、首を振りながら、二人をまた抱きしめました。
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村人達と、おばあちゃんは、2人に向かって、かぼちゃランタン一つで、どうやって街までたどり着いたのか、二人に聞きました。
二人は、森で泣いている時、『おばけの妖精』が、脅かしてきたけど、事情を知って、森を案内してくれたり、温かい食事を分けてくれたことを話しました。
村人やおばあさんは、目をまんまるにしながら、ランタナを見つめました。
おばあさんは、戸惑いながら、二人に聞きました。
「あなたたち、よく信じられたねぇ。」
「どうして?」アリスがきょとんと聞きます。
おばあさんは、ためらいながら、二人に言いました。
「だってねぇ…。悪戯っ子のおばけの妖精だよ…?怖くなかったの?」
アリスとアーサーは、少し言葉を探して答えます。
「暗くて怖かったけど、またくるって約束したから。」とアリス。
「信じてくれたから、来てくれるって信じたんだ。」とアーサー。
おばあさんは、最後に一つだけ聞きました。
「来なかったら、どうしてたんだい?」
二人はニコニコ笑って、答えます。
「「来てくれたから。」」
それだけで、うれしかったから。
おばあさんは、二人を撫でると、ランタナに向き直りました。
よくみると、ランタナの体は葉っぱで切った切り傷や、枝に擦った擦り傷がありました。
村人達と、おばあさん、一緒に帰って来たお母さんは、ランタナに言います。
「「「ランタナ、ありがとう!」」」
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それから、ランタナは、ひとりぼっちではなくなりました。
アーサーと、アリスと、毎日のように遊んでいるからです。
ときおり、村の子供達とも、探検にでかけます。
小川を遡って水源に寄り添ったり。
森を駆け回り、木々に体を預けて眠ったり。
一緒に過ごすうち、、ランタナを『おばけの妖精』って、呼ばなくなったんだって。
…え?
ランタナを怖がる動物や、妖精達とは、どうなったって?
大丈夫。ちゃあんと、友達になれたから。
さて、ランタナとアーサーとアリスが、これから繰り広げる物語は、これからも続きます。
…でも、それは、別のお話。
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『後書き』という名の言い訳
えーと、この度は駄作を読んでいただき、ありがとうございます。
長年暖めた構想、構成したお話どおりにいったのは、お医者さんが出てくるまで。
そっからは、ランタナとアーサーとアリス(特にアリス)が暴走(?)しました。(きっかけはお医者さんの存在でしたが。)
物語が予想外に長いんで、とりあえず、キリの良さそうな此処で切っとくか、と終わり入れました。
アーサーとアリスは名乗る予定なかったんです。お父さん達にあったら、ランタナが飛び去って、二人がランタナの名前を聞いて、終わりでした。
なんだか歩き出しちゃったお話の為に贈り物みたいな感じの心持ちで急遽、二人に名前をつけたのですが、アリスは手元にあった本から名前をとり、アーサーは友達につけてもらいました。
(もとから名前あったのは、ランタナのみでしたから。)
北欧や、イギリスを舞台にイメージしてたので、「イギリスっぽい名前で!」
とリクだしたら、そっこーで「アーサー!」と返ってきました。
解る人には、解る理由。(笑)
『おばけの妖精』は、極力、容姿の描写を避けました。アリスもアーサーも、自由に想像してもらうためです。
ほんとは、ランタナも容姿は決まってません。
布を取り払ったあとの為に敢えて描きましたが、、私のなかのランタナがそう『見える』だけなので。読んだ人に連想してもらうために、できるだけぼかしました。
髪が長いかも、短いかも。
髪は赤かも、青かも。
目の色は?
決まってません。
『ランタナ』は、おばけランタンの妖精。
おばけの妖精です。
人によって見える姿が違うんです。
あなただけの、ランタナを見つけてください。
このあとも、ランタナの紡ぐ物語は続きます。
もしかしたら、また綴るかもしれないし、綴らないかも。
また、見かけたら、目を通してやってくださいな。
最後にもう一度。
駄文にお付き合い、ありがとうございました!
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