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0.はじめに


 みなさんは普段どのような詩をお読みになるでしょうか。あるいは詩を書くだけで他人の詩はお読みにならないでしょうか。詩を書くことは確かに楽しいかもしれません。でも、他人の詩を読まずに詩を書いていると、自分の書く詩の可能性も狭まってしまいます。同じような詩を繰り返し書くことにもなりかねず、そうすると詩を書く楽しみも減ってしまいます。他人の詩を読むということは、まず第一に、他人の詩が面白いからでありますが、第二に、他人の詩の技術や思想・認識を自分が詩を書くときに応用することにより、自分の詩の可能性を広げることでもあります。そして第三に、そもそも詩とは何であるか、この詩はどんなものであるのか、そういう批評を書くための大前提となります。
 これから、思潮社の現代詩文庫を初めから読んでいきます。ここで皆さんは多くの未知の詩に触れることになるでしょう。そして僕は、みなさんがそれらの詩を読んでいく上での案内となるべき適切な、しかしある程度僕の主観に依存した、解説をつけていきます。これから紹介する多くの詩は、国語の教科書には載っていないような詩がほとんどです。ですが、現代にいたるまでそれらのような詩が書かれてきたことは確かで、それらの詩は、それぞれの時代や文化を反映しています。
 それらの詩に触れることで、まず純粋に楽しんでください。面白いと思ったら、通販やお近くの書店で現代詩文庫をじかに手に取ってみるとよいでしょう。そして、そこから詩の技術を学びとったり、この詩はこう読めるんじゃないか、この詩人はこういう詩人だったんだ、そもそも詩っていうのはこういうものなんじゃないか、そういう思索にふけったりしてもよいでしょう。僕はその水先案内人として、みなさんに豊饒な詩の世界を紹介しようと思っています。それではよろしくお願いします。


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