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俺以外全部沈没
By 竜門勇気
10-06 01:01
まだ皮すらむけてなかった
俺はガキの中でも
よりダメなガキで
何もかもが沈没している
校舎の中で
必死にしがみついて
足の先に焦燥が
その指を触れてるってのに
へらへら 冷めた目
見当違いの痛みに
へらへら 冷めた目
死んじまえよ 一生
音楽だけが受け入れてくれた
その劣等感が
初期衝動だったのに
忘れたのを誰かのせいにして
めんどくさかっただけだろ
セックスピストルズなんて本当は好きじゃなかった
シドヴィシャスの名前を見るたびに
本当は虫唾が走ってた
群像の三六五日
七分の一は日曜日
どこからかは
分からない
昔を思い出すのが
苦じゃなくなって
楽しい気分の後こそ
台無し待ちの
リトル愚かな恍惚だ
窓際に腰掛けて
泣けるだけ泣いてる
俺は俺の背中を見てる
白けながら涙を世界にこぼして
うつむいた俺を
囲う窓の青空を
フリスビーが一瞬横切った
焦燥の横顔を
俺はじっと見つめてる
暮れた日の残り香を
背中で嗅いでいる
今になっても皮はむけてない
結局仮性包茎のなにが悪だってんだ？
清潔の詐欺者による不当な弾圧だ
悩むことをやめた
衝動がただの時たま起こる気の迷いだと
そう信じて
ただ時々
鈍重になった頭の奥の方で
火花が散るような音が聞こえる
導火線のすぐ横で
ガス切れのライターを擦るような
海の底で
マッチをするような
そんな音が
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