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月・カメラ・カメラ・バルーン・バルーン
By 竜門勇気
12-03 23:54
君が大きく膨らんで
真冬の冷たい水に触れてしぼむ
新しい電柱
沢山のマンション
歩く人まばら
朝に昼が夜で
そっとここで待って
気になったらふわり
暮れの街に道が続く
なにもできない手なら
腐って消えちまえ!
なにも感じない心なら
萎びて燃えちまえ!
君に愛情を
吹き込めない口ならば
僕はもう喋れない
蓋の下で
雪の下で
燃える火の玉が怖じ気づく
隠る部屋の中で
凍る車の中で
燃える感情が泣きわめいている
君を見れない目なんて
踏みつぶして捨ててやる!
君に繋がらない道なんて
僕には歩けないんだ!
君に愛されない僕ならば
一生ただ、死んでいるだけだ
音の鳴らない
ウォッシュタブ・ベース
音の鳴らない
穴の開いたペンキ缶と木の棒だ
僕は突然
それが怖くなった
アルバムに挟んで
ロバに食わせたくなった
君に口づけできない夜は
そっと白い息を吸い込んで
世界を大きく膨らます
君が淋しくないように
僕の中の熱を
世界へ吹き込むんだ
この世界に愛が生まれなかった
固く冷たい神が叫ぶ
これは間違いなく愛情だ
叫び返した
そいつを信じて
月に向けて
そっと白い息を吸い込んで
僕は世界を大きく膨らます
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