返信する
パルプ・ラブストーリー
By 竜門勇気
03-28 01:39
せめてあとちょっとさ
そこで
目 閉じててくんねえか
キスをするには長すぎるし
僕の考えた短い恋の話を
するには短すぎるだろ
綺麗なものは
あたりかまわず
光を振りまくから気に入らない
ある日、ある時
君に触れた
その中にあるものが
その中にある光が
見えるようで 届くようで
雨のようにしゃべり続ける
君の声を聞いていたんだ
ほら
昔の月が見えるだろ
奴は弱虫の僕だ
空想の星で囲って
ひとりぼっちにしてやろう
寂しそうな顔なんてしないさ
君の星が守っている
壁が優しく光っている
不意にあとちょっとを
ポケットにしまい込んで
僕の目を君は見つめている
僕はひとりぼっちの
青ざめた月になって
優しい光に囲まれた
そして目をつぶれば
君が望んだ
ぴったりの時間を目指せば
不思議なあとちょっとが
この世界に降るよ
この世界に降るよ
今、誰も壊せない
重力の中心を目指して
不思議なあとちょっとが
俺たちに降るよ
土手を歩こう
この町には
幾筋の川溢れて
まだ、キラリ手を浸す
そういう隙間が残ってる
冷たいんだ
気にしたいんだ
寝転がるから
空が生まれたんだ
どうだろ
きっと
話し終えれただろうか
[編集]
[←前][次→]
戻る