ダーンコ・ルーゴ侯爵夫人の即興演劇について




{喉が痛い
喉が殴られているように痛み痰が詰まっているのがわかるヴぅんと咳を払ってみるとあとからあとから(さきへとさきへと)スライム状のものが口の中に充満する痛い、痛いです父上助けてください涙が垂れるのは反射なのに部屋中すべてのものがかわいそうな眼で私を見ている気がしますだけれどまさかいい齢のしかも侯爵である夫をもつ私が喉の痛くて泣いているなんて思われたくないのでえいやっと痰を飲み込みます(即座に押し戻される)(さきへとさきへと)押し戻されるということは正しくないということでさあいよいよ困ったと痰を持て余している、そうだ、と思いつきパソコンを起動させ(明るくなるまでにやけに時間がかかる)検索エンジンにかけるそして数秒後、出てくる痰のように一気に情報がかたまりとなって出てくるそのかたまりの中から痰の出し方についてをひく
{引用=
 顔を下のほうに向けてティッシュペーパーを口に当てて咳をしてから痰を出すのが一般的。
 風邪をひいた時等は、長距離マラソンをした後のような感じでいつもより少し早めに肺呼吸をし、何度もゼーゼー言わせると喉を痛めずに楽に出せる。
 洗面所・台所・手洗い場に向けて痰を出すことや便所(排泄・排便時など)で便器へ痰を出すなどの処理方法がある。風邪、タバコの吸いすぎで胸が苦しいときは思い切って何度でも痰を吐くだけ吐くのが望ましい。そのほうが楽になる場合もある。
 尚、痰唾を道路等の公共の場で地面に吐き出すことは軽犯罪法で明確に禁止されている。

  フリー百科事典『Wikipedia』痰―痰の出し方・処理方法}

なるほど確かに飲み込むという方法は書かれていないさっそくティッシュペーパーを用意し持て余していた痰を吐き出すそしてまだ喉に引っ掛かっている痰も吐き出す一枚二枚四枚、倍々で跳ね上がるティッシュペーパーの屑、まだ、まだ痰はある咳をする咳をするだんだん血が混じる喉が痛い、助けて母上、夫は今頃どこかの夫人と抱き合っているから助けてはくれませんだからと云って夫をにくんだりはしていないのです夫はなにもわるくないただ本能に忠実な、お人なのです(かわいそうなのです)それよりも今は喉が痛くてしようがないパソコンのディスプレイが明るい窓の外が明るい日に照らされたティッシュペーパーが明るい世界は大抵に明るいだったら「私が」明るい必要はないのに仲間外れはさみしいからと表情筋を動かしている笑いながら吐き出している大丈夫です生理現象なので私の体は私の体にまかせておけばよいドアがノックされる(私はげえげえと咳をしている)きい、とドアのひらけば使用人がひきつった顔で近寄ってくるどうなさいました奥様大丈夫ですかと背中をさする(げえげえしている)どうなさいましたどうなさいました、喉、喉がくるしいのですか(違うくるしいのではなくて痛いのだ)あ、フエラムネがあるのでさしあげましょうトローチに形が似ているのできっと効果がありますさあどうぞ、口に無理矢理フエラムネを入れられるだけれど勿論効果があるはずもなく直ぐ様吐き出す吐き出される瞬間ひゅい、と音のなる

そんな舞台をしてみたいわあ、と妻は語った―ダーンコ・ルーゴ侯爵の日記より}







※フリー百科事典『Wikipedia』より「痰(痰の出し方・処理方法)」を引用しました。



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