暮らすように歌う




歌っていたら
暮らしを捨てて
歌っていたら
いつの間にか
口だけが
残されてしまった


声がでないと気づく
「せいたい
が必要だ」という
あたしの口は
りゃくだつをこのむ
生きものだ
蛙から
せいたい
をうばってから
 夏のでんえんは
 ずっと
 凪いだまま、


ゆうやけ雲のうえに
ばかみたいに
ガーベラが咲いて
風が吹けば
花びらのこなが降ってくる
地上に
積もるころには
 新月がみえる
 町はあかるい
 歌うのにとても
 ちょうどいい


ちいさなちいさな
二条のじんたいを
ふるわせて 声がでる
響いた先の
空気の記憶に
暮らすことをのぞんで
 歌う


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はなのかんむり






















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