眠りのあと




白昼に目覚めてわたしは、一体いつから、と記憶を辿ってみるのです。


わたしたち、
ついさっき背を向けあったばかりのような気がするのだけれど。でもその理由は何か、思い出せないのはきっと、ずうっと前の、出来事だからなのでしょうね。


左手の人差し指の中腹に建つ、古ぼけた平屋の家の庭、桜はまだ、咲きません。代わりに木は、絶え間ない雲から舞い降りる、白を纏っています。

綿埃のような雲を掃けば、再びあなたに会えるのに、わたしはまだ戸棚の上に積もるそれ、さえ掃けずにいるので、あなたに会うのは当分先になりそうです。


わたしたちふたり、
繋ぐ道などなくて、そしてお互い、スタート地点でもゴール地点でもなくて、だからもし会える日が来ても、すれ違ってしまうかもしれません。

だからと言って、透きとおり、遠く、とおくでもいい、だなんて願わないでください。


願うのなら、どうか明日を。


えいえんの、青を。


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はなのかんむり






















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