いつも少し悲しい
二度と起きられないけれど、
眠るのがすきな
わけじゃないんだって、
おぼえておいてね、と
あの子はやわらかく
目を開けて、また、閉じた
○
庭には沈丁花が
ほころびはじめたけれど
彼らはさいしょから
むすばってなかったんだって
○
黒いひつじの赤ちゃんが
べええ、と鳴いて
8つめの海を泳いでいる
ひつじのお母さんは
服を脱いでから泳ぎなさいと
浜辺で砂を掘っている
ぬれたつまさき
○
雛菊の匂うあの子のとなりを
恋だっていうなら
山はどこにあったのだろう
○
きみどりのワンピースを
蛙みたいだと
クスクス、されて
できるだけ四角い石を
蹴りながら帰った
帰り道の途中
いつも少し悲しい
自動販売機で、すこやかな
飲料を買う
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はなのかんむり
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