夏の輪郭〈花火〉






低音の速度で広がる
森のようにやさしい、窓辺の
いくつもの日暮れを
ペリドット、と呟いて
君の笑ったこと

暗い夜には
出来るだけ大きな花を摘んで
空にきっと浮かべるから
あなたはただ
見上げるだけで、いい

わらり、わらり、と
聞こえるねって云うと
そうだねって頷いた、隣の
君はもう、うわの空で
瞳には火のかけらの弾ける、

落下する光に
小指が触れ、冷たく燃えたら
私たちゆっくりと手をふって
焦げついた海は
花の輪郭ごと、さらっていって






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はなのかんむり






















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