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[1] なにしろ木戸銭が
By Ryou
04-03 17:06
なにしろ木戸銭が二銭の小劇場であるから、見物の大部分は近所の長屋のおかみさんや子守のたぐいで、かれの団十郎たるところは余り多く発見されなかったのであるが、いつかそれが世間の好劇家の注意をひくようになって、和好の芸を一度観て置かなくては劇通とはいわれない、というような一種の流行を作り出した。わたしもその流行に誘われて、はじめて柳盛座の観客となった一人であったが、その時の狂言は「酒井の太鼓」で、和好の酒井はまったく団十郎そのままであった。模倣もここまでに到達すれば、これもまた一種の芸である。いくら模倣するといっても、単に仮声を使うのとは訳が違って、自分にも相当の伎倆がなければ、舞台の上でこれだけの模倣はできないはずであるとわたしは思った。和好は踊りの素養も相当にあって、山姥や関兵衛なども平気でやってのけた。
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