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[1] 主人に遮られて
By Ryou
09-18 03:39
「ぎゃーッ」主人に遮られて、辻永は獣のような声をあげた。これがあの沈着な辻永とはどうして思えよう。彼はクルリとふりむくと、今度は表戸を蹴破るようにしてサッと外へ飛び出した。私には何もかも判った。実に辻永は例の妖酒を自分が飲んでしまったのだ。
「オイ待て、辻永」私も続いて戸外にとび出した。もう十二時に間もない街はヒッソリと静かだった。辻永の姿はと見ると、向うの軒灯の下に転がるように駈けている黒い影がそうであろうと思われた。私は彼の名を呼びながら追い駈けたがとても追いつけなかった。
 彼の話にある川っぷちを方々探したが見えない。桜ン坊も見当らない。探し疲れて橋の欄干に身を凭せかけた。もう時間はかなり経っているのにと心配していると、そこへ一台の自動車が風のように現われて、サッと通りすぎた。
税理士 伊丹 伊丹聖税理士事務所 - 大阪府大阪市西淀川区 - 06-6475-1313 - 9199 ...

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